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猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第1部 ライブ編
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98話 本番前日にトラブルにゃ~


 私たちはあの後、とりあえず全体練習を何度かした後、第2部枠を鑑賞した。

第2部のパフォーマンスでは、どうやら音楽と魔法とダンスを組み合わせた混合パフォーマンスらしく、ものすごい迫力があった。

今回は対戦形式ではないため、コラボの合同でパフォーマンスをすることも多かったらしい。


ということで、いよいよ【ランビスライブ】2日目に入る。

明日はもう本番の為、これからはもっと本気で練習をしていかないといけない

ということで私たちは再び練習をするために裏ステージへと歩いて行ったのだが……


「あれ?先客がいるにゃよ?」

「本当ですわね……」

「つまり練習できないってこと!?」

「いやいや……使えなくなったからって練習できないわけではないでしょう」


ということで私たちは、急遽楽器を持って運搬車に向かう。

そう、裏のステージが使えなくなったからって、私たちには巨大な運搬車があるのだ。

その中で練習をすれば防音なので、迷惑は掛からない。

唯一難関なのは、結構運搬車まで距離があることだろう。


「これから行きますわよ!」

「おー」


ということで私たちはゆっくりと楽器を運搬車まで運んでいく……

正直一番厄介だったのは、エリの大太鼓だった。

さすがにパワーがあると言っても、倒れてしまうとエリでも重さに耐えられない恐れがある。

だからこそ大太鼓は、3人で運ばないといけない。

そんなふうに考えていると、ようやく運搬車が見えてくる。


「やっと着いたにゃ!」

「なかなか大変でしたわよ!」

「確かのそうだにゃ、この台車結構支えるの苦労したにゃ……」

「とりあえず時間がないのでささっと始めましょう」

「ここに来るまでに10分はかかりましたわ~」

「時間がないですよ!急いでください」


エリとフランはせっせと準備を始める。

私たちも負けじと準備をしていく。

正直鳥族である、ミシュ、フラン、スライは、手の力自体はそこまである訳じゃないため、重い大太鼓、キーボード、琴は私とロミ、エリで運ぶことになる。

セレナは何をしているのかというと……


「はぁ……はぁ……」


温泉旅館のベッドに横になり一人で眠っていた。

そう、なぜ一人だけ隔離されているのかというと……


「セレナが風邪ひいた!?」


びっくりしたのはミシュだった。

朝起きたとき、セレナは体をフラフラさせ歩いてきたのを、スライがいち早く発見し、体温を測った結果恐らく風邪だろう。

となり、今、氷水で冷やしタオルを、おでこの上、羽の付け根部分に当てている。

精霊族と鳥族などの空中種族に関しては、動脈が一番通っている所がおでこと羽の付け根部分なのだ。

だからそこを冷やせば治りやすいのだ。


「まぁ今日休めば明日なんとか演奏できますわよね?」

「病み上がりで演奏もどうかと思うけどにゃあ……」

「私……ダンスする……コホ!コホ!」

「無理したらダメにゃ!セレナはイメージトレーニングをしていてほしいにゃ!」

「コホコホ!分かった……」



ということがあり今に至るのだ。

だからここには私たち6人がいることになるので。


「とりあえず大太鼓と銅鑼と尺八の人はこっちにゃー」


そう得意な楽器で分けていこうと考えて、私はメンバーを組んでいく。

ということで完成したチームはまず、私と、エリ、スライは同じAチームで、ロミ、ミシュとフランがチームBチームになった。


正直、何故このメンバーになったのかは分からないけど、再びチーム組み直すとなると時間がかかりすぎるのでやめることにした。

そして今日の練習は、それぞれ2つのグループに分かれ、2つの格納庫で練習をすることになり。

私たちのAチームがこの第一格納庫、フラン率いるBチームが第二格納庫を使うことになった。

もちろんちゃんと理由はある。

大太鼓が大きくて重いため、そう簡単に動かすことが出来ないのだ。


「とりあえず私たちは何するにゃ?」

「このメンバー基本マイペースですわよ」

「私は真面目ですわ~」

「スライが一番マイペースですわよ!?」

「エリも相当マイペースにゃ……」

「そうですわ~私たちでとりあえずダンスの練習でもしません?きっと楽しいですわ~」

「楽器の練習ですわよ?」

「とはいえ、演奏自体は出来てるにゃよね……私たちに一番いいのは、本番を見据えた全体練習にゃ。でもこの運搬車の中では、本番を想定した配置での演奏はできないにゃ……」

「確かにそうですわよね……」

「新しいことをするしかないですわ~」


ということで、私たちはとりあえず、今日の所は楽器練習をいったん中止して、ダンスの練習に取り掛かるのだった。


そんな私たちをよそにミシュのいるBチームでは……


「ミシュまた走ってる」

「いい加減周りの音を聞いて」


ミシュがフランに厳しく指導されていた。

そんな中、ロミはというと、一人でギターの練習をしていた。


「今までの演奏を聞いてて思ったのだけど、やはりミシュが一番できていなかった。尺八という楽器があったのは、私初耳だけど音程はなんとなくわかるし」

「そうだと言っても難しいし!」

「何でもかんでも難しいと言って逃げるのはだめでしょう」

「そんなぁ!ロミ―!!」

「すみません……私から言えることは……頑張ってください」

「ぴえええ!!」


その後もミシュの悲鳴が第二格納庫に響き渡る。


そしていよいよ明日、私たちのイベントが始まる。

私たちは明日に備えゆっくり休養を取ることにするのだった。


ピョリン: やっほー!久しぶりです~!推し達の活躍ちゃんと見てくれたかなー!?今回は私が宣伝していくよ~!ということで今回は!まさかのセレナ様が風邪で!さらに裏ステージが使えなくて全体練習が出来なくなるというトラブル!でも推し達なら切り抜けられるよね!

それでは皆様!【ランビスライブ】頑張ってほしいです!私も間近で見るのが楽しみです!

これからも私の推したちがたくさん登場する【猫の私は異世界に行きましにゃー】よろしくお願いいたします!!

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