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猫の私は異世界に行きましにゃー  作者: 蜂鳥タイト
第1章・第1部 ライブ編
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97話 【ランビスライブ】1日目にゃー


 いよいよ始まった【ランビスライブ】1日目である今日のライブは、精霊族たちのパフォーマンスの部門らしい。

どんな内容なのかというと、前に見た魔力パフォーマンスもあれば、ダンスと魔力を混合したパフォーマンスもあるらしい。

どちらがいいのか、などは言えないが、どちらもいい事には変わりないであろう。


「取り合えず見てみるにゃよ」

「やったー!」

「ちょっとセレナ!はしゃぎ過ぎだよ!いてて……」

「ミシュは無理したらダメですわ~ただでさえ今リハビリ中ですから~」

「……」

「一緒にはしゃごうとしてましたねエリ?」

「な!何でバレたんですの!?」

「そんなことよりリハーサルでしょ、何考えてるの?あなたたち、練習せずに上手くなるとでも思ってるの?」

「今回はフランに賛成ですね」


どうやらロミとフランはもうリハーサルする気満々の様子だった。

まぁ……ただでさえ貴重な2日間のリハーサル時間なのだ、そう簡単に時間を無駄にするわけにはいかない……


「じゃあとりあえずパフォーマンス観戦はまた今度だにゃ!」

「シャーリンにしては聞き分けいいですわね」

「えー!私見たかったのに!ダンス完璧だし!いいよね!?」

「ダメですよ!セレナ!」

「はーい……」


分かりやすくセレナが顔をした向ける。

どうやら本気で見に行きたかったらしい……


「はぁ……そんなに落ち込まなくても観戦できる時間はまだまだたくさんあるんだから」

「そうにゃの?」


私はフランに言われるがまま後ろの看板を見る。

どうして気付かなかったのだろう……そこには。


【パフォーマンス部門。第1部 9時~14時まで】

【パフォーマンス部門。第2部 19時~0時まで】


と書かれていた。

私たちのリハーサルというか、実際の裏練習用ステージで練習できるのは、朝の9時から夕方の18時までということなので、19時からの第2部は観戦することが出来る。


「本当にゃ!書いていたにゃ!」

「だから言ったでしょ……」

「だったら早速練習に行きますわよ!立ち位置とかも決めますわ!」


私たちはエリに先導されそのままライブ会場を歩いているのだが……

裏ステージにたどり着く未来が全く見えない。

見たことのある光景が何度も何度も映し出されるのだ。


「エリ、道分かっていますか?」

「も、もちろんわかっていますわ!」


(あっこれ絶対分かってないにゃ……)


私はなんとなく、今エリがかなりテンパっていることを理解する。

それはそうだろう、裏ステージがあるとはいえ、ここに来るのは私たちは初のため、1回、道に迷ってしまうと終わりなのだ。


「一応ここの地図持ってきたにゃよ」

「ナイスですわ!!シャーリン!!」

「私もう疲れた~」

「そうですね、セレナさんも歩き疲れたと思いますから、奥に見える休憩所で休憩しましょうか」


私たちはひとまず休憩所のソファに座る。

どうしてソファはこんなにも暖かく、私をここにとどめようとする力があるのか……

そんなことを考えてしまう。


しばらく休んだ私たちは、再び裏ステージに向かって歩き続ける。

しばらく歩いていると前に、何やら大きな門のような扉が現れた。

どうやらここから先が裏ステージのようなのだが、あまりにも大きすぎる、これだとどこかのお屋敷に入るかのような……


私はゆっくり扉を開けると真っ暗な空間が現れる。

普段も使われているからか、埃っぽくはない。


「ここにスイッチがありますわ~」

「ちょっと!スライ!?勝手に押したら……」


スライはそのままスイッチを押す……

何やら音が鳴りこの暗闇が一斉に明るくなった。

明るくなったとはいっても、前世で言うところの体育館の電気をつけ、カーテンを全て閉めた状態に近い。

しかしライブ会場の様子ははっきり見えるので、爽快ではある。


「とりあえず早く登りますわよ!」

「ちょっと!?皆待つにゃー」


エリとミシュがすぐさまステージに駆けだしたため、私も思わず走る。

本来ライブ会場というのは、走ってはダメなのだが、このステージは練習専用の為、走っても許されるのだ。


「とりあえず楽器と皆の位置決めるにゃよー!」


私が叫ぶと、皆はステージにどんどん楽器を並べていく。

初めは大太鼓を中央に横一列で並べていたのだが、バンドではない風に感じるのだ。

しかしバンドの風に、となると、それもまた違う……


「じゃあみんにゃ!琴を正面に突き出すような形で置いてほしいにゃ!中央の琴の後ろは大太鼓で頼むにゃよ!そして左にヴァイオリンとギター、右にピアノ、ドラ&尺八の順においてほしいにゃ!」

「こうですの?」

「左はヴァイオリンを琴の左斜め下に!そしてそこからさらに左下に下げてギターにゃ!右はその逆にゃよ~!ピアノを琴の右斜め下に!ドラ&尺八はさらにその右下にゃ!」


「上から見ると鳥族の羽を広げた姿みたいですわ~~」

「これが私たちの多楽器バンドの編成にゃ!そしてこの配置の前をセレナに踊ってもらうにゃ!」

「了解!!ダンスなら任せて!!」

「じゃあ後は、このままひたすら練習するにゃよ!」


ということで、私たちは、ひたすら今日1日練習をすることになるのだった。

第2部の事なんかすっかり忘れて……

スライ:今回は私が担当ですわ~!あらあ~?もしかして私だと嫌ですか~?大丈夫ですよ~?ちゃんと宣伝してあげますから~。

そうですね~皆元気で面白いですわ~皆様~それでは~ごきげんよう~



【ここからはシャーリンがあることを編集中に気づき、後付け】


スライ:宣伝を忘れていましたわ~これからも【猫の私は異世界に行きましにゃー】をよろしくお願いいたしますわ~

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