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音が彩る幻想を  作者: にじいろけだま
第八話 大人と子供の境目で
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大人になる魔法

 リンちゃんは公園(こうえん)屋根(やね)()きベンチに()くと、ポシェットを()ける。

 (かさ)()じ、(ちか)くに()てかける。

 (したた)水滴(すいてき)で、(かわ)いたコンクリートが、じっとりと()れていく。

「この(あいだ)魔法(まほう)をかけておいたんだ。リボンを(むす)んだら大人(おとな)になれるようにって」

 リンちゃんはポシェットの(なか)からリボンを()()す。

大人(おとな)になった自分(じぶん)姿(すがた)()たら、元気(げんき)ややる()()いてくるよね」

 リンちゃんは周囲(しゅうい)()にして、いそいそと(かみ)にリボンを(むす)ぶ。

(どんなだろう……大人おとなになったわたしって)

 手鏡(てかがみ)(うつ)自分(じぶん)姿(すがた)をわくわくしながら()つめる。

 ニコッと(わら)ってみた。

 (ほほ)をプクッと(ふく)らませてみる。

(おかしいな……また失敗しっぱいかな)

 (かがみ)(うつ)った自分じぶん中学生(ちゅうがくせい)のままだった。

 リンちゃんは(おお)きく(いき)をして、リボンを(ほど)手鏡(てかがみ)一緒(いっしょ)にポシェットに()れる。

魔法(まほう)使つかったらバタンキューだったから……(かえ)ったら、もう一回(いっかい)やってみよっと)

 (かさ)()して公園(こうえん)から()ようすると、朝霧(あさぎり)()かけた。()(もの)(がえ)りだろうか。


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