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約束
「大丈夫」
頭を抱えるリンちゃんの肩に手を置くポーリャ。
「リンちゃんははっきりイメージできていた」
びっくりした顔で振り返るリンちゃん。
「私も外見や色も、呪文に入れればよかった……」
「ひょっとして、ポーちゃんも恰好いいのとかシロクマが欲しかった?」
リンちゃんはポーリャに質問した。
「難しいね、魔法って」
気恥ずかしそうに、ポーリャはコクリと首を縦に振る。
(そっか……そっかそっか!)
「ポーちゃん!」
そんなポーリャの手を、リンちゃんはギュッとにぎる。
「二人でなろうよ。一人前に!」
「うん。なろう。一緒に」
リンちゃんとポーリャは|指切りして、約束する。
姫野先生はその様子を温かく見守っていた。