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親友のポーニャ
しばらくして外国人の子が自己紹介をする。
「ポリーニャ・イワノブナ・メドベデフです。ポーリャと呼んでください」
(やった。ポーちゃんとまた同じクラス)
ポーリャは淡々と話し着席する。リンちゃんの視線に気づくと、微笑み合う。
(ポーちゃんと小学校から七年間一緒なんてふしぎよね……縁があるよね)
自己紹介の後、体育館で入学式が行われ、終わるとまたリンちゃんたちは
教室に戻る。
「今日はこれで終わりです。皆さん気をつけて帰ってください」
下校時間となり、リンちゃんは真っ先にポーリャの席に向かう。
「ポーちゃん、一緒に帰ろう」
「Хорошо」
「ポーちゃん、それロシア語」
リンちゃんに|声に、ポーリャは日本語で言い直した。
「良いよ。行こう」
リンちゃんとポーニャは一緒に公園まで歩く。家はここから別方向になる。