21/165
日差しを浴びて
第三話 魔法を唱えてみませんか?
ピピピとアラームが鳴る。布団がもぞもぞと動く。
手がにゅっと出てきてデジタルの目覚まし時計を止めた。
ジリリと目覚まし時計が鳴る。リンちゃんはガバッと布団から起きる。
「うん、良い天気」
窓を開け、朝の陽ざし浴び、空気を胸いっぱいに吸いこむ。
(目覚まし時計を二つセットしておくのが、正解ね)
「おはよう、リンちゃん」
大きく伸びをしていると、庭で花に水を与えていた父が挨拶してきた。
「お父さん、おはよう」
庭に視線を落とすと、毎年見かける花が、目に飛び込んで来た。
(緋百合だ。今年もまた星形の花を見せてくれるのかな)
リンちゃんは光草ともスターリリーとも呼ばれる花を見て、昨日を思い出す。




