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介護休暇
「みんなおはよう。ホームルーム始めるよ」
いつも通りに挨拶する姫野先生。
「出席はよしっと。伝達事項は――」
普段通りの姫野先生を見て、リンちゃんは一縷の希望を抱く。
「最後に、私はしばらく学校を休むことになりました」
姫野先生の言葉に、その希望は打ち砕かれた。
「親の介護が理由になります。遅くても二学期には帰って来るから安心してね。
私が休んでいる間は――」
リンちゃんの頭の中が真っ白になる。
ぼーっとした状態でホームルームは終わり、一日は過ぎていく。
* * * * *
「先生!本当に休んじゃうんですか?マジック研究会はどうなるの?」
部活の時間にリンちゃんは姫野先生に確認をとる。
今日は朝霧やマリーの姿もある。