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研究会の先客
教室に入ると先客がいた。
「こんにちは」
リンちゃんとポーリャは挨拶してお辞儀する。
「こんにちは。清白りっかさんとポリーニャ・イワノブナ・メドベデフさんかな?」
「はい」
リンちゃんとポーリャは、整った髭を生やした先生の質問に答えた。
「えーっと……」
リンちゃんは記憶を辿る。
「こちらは教頭先生よ」
姫野先生がかしこまった感じで話す。
その一声でリンちゃんは職員室に行くと、よく見かける先生だと気づいた。
「清白さんとメドベデフさんは、毎日ここに顔を出しているそうですね」
「はい。部活ですし、自由参加の朝練も出ようかなって思いまして」
教頭先生の質問に、はっきりと答えるリンちゃん。
「最初に説明した通り、会がつく部は、ほかに優先することがある子向けです。
頻繁に顔を出すなら、部で活動してほしいのですが、どうでしょうか」