114/165
約束の日は雨だけど
「今日は雨が降ったりやんだりみたいだから、傘の置き忘れに気をつけてね」
「うんわかった。ありがとう、お父さん。行ってきます」
父に挨拶と感謝をして、リンちゃんは玄関に向かう。髪にリボンをつけ、白い
ブラウスにキュロット、ストライプボーダーのソックス。その上からジャケットを
羽織り、スニーカーを履き、傘をさし、広場に向かう。
信号が赤になり、リンちゃんは立ち止まる。
「岩筒地ちゃんも華怜ちゃんも菫山君もマリー君も用事か……」
待ち時間にリンちゃんは、新しくできた友人の名前と顔と特徴を確認する。
信号が変わり、広場に歩いていくリンちゃん。
リンちゃんは予定より、早く到着した。
（ナビに助けてもらっちゃった）
買ってもらった携帯と父と母に感謝する。
少し待っていると、ポーリャが携帯を見ながらやって来た。
服装も色違いのジャケットにジーンズで、リンちゃんは親近感を覚えた。
ポーリャと挨拶を交わし、連絡先を交換し合う。
