22 現地で食べれるようになりました
翌日、迷宮街の屋台で朝食を取り、スライムでレベルアップに勤しむ。
屋台メシは何かのモツとモヤシのような野菜が乗った粥だ。ちょっと臭みがあるけど全然いけた。銅貨3枚先払い。安い。
ただ、スプーンや食器をろくに洗わず再利用しているのを目撃してしまった。
「小解毒」
身体から熱が抜けていく感覚。使えるのは3回がいいところだろう。それ以上は危険そうだ。
4層のスライムで現実的に上がるレベルはあと2。稼げるSPも2。持っているSPは1なので中解毒には届かない。5層もスライムだとすれば6層まで行かないとSPが届かない。
「そろそろ移動時間がきつい」
4層まで下りるのに1時間弱かかった。
6層までだと片道2時間かかってもおかしくはない。それでなくとも空気中の湿度だけで錆びる日本刀を毎朝磨かねばならないのだ。準備と移動だけで5時間はきつい。
『魂強度上昇しました』
他のパーティーに遭遇しないように気をつけつつ、スライムを突き倒す。斬り殺す。早期発見さえできればもはや作業だ。シーフの暗視向上も取れば安定度がより増すだろう。SPがもったいないが。
『魂強度上昇しました』
一度、天井からの不意打ちを受けた以外は集中力を切らさず時間を忘れて狩っていた。5時間も歩き回り、スライムを狩ること40匹。前回のも合わせると44個のスライム魔石がリュックを埋め尽くしていた。道中で倒したゴブリンの魔石も10個くらいある。
このペースで狩れるのなら数日かければもう少しレベルを上げれそうな気がする。もう1レベル上げて中解毒まで取るか迷うところだがそういうのは地上に出てからだ。
「とりあえず飯だな」
マッピングしてきたボードで帰路を確認しながら地上へと向かった。
スライム魔石は銅貨5枚。銀貨22枚になった。ゴブリン魔石分は銅貨18枚。小銭が沢山だ。
今日は晩飯も異世界ご飯を試してみることにする!ちゃんとしたとこで!
ついでにお泊まりもできたらしてみたい。
もうちょっと1日2回更新します




