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19 勝って負けました


 モヤシが山のように積まれた極太ラーメンをすすりながら、日本刀、手入れで検索してみる。


 研師に刀研ぎを依頼すると刃渡り70cmくらいのマイ刀だと15〜35万円。高い。尚且つ鞘もサビが移っているので作り直し。とても高い。


 ただ、これは美術品として美しい見た目を保つための美術研磨の価格だ。


 実用する分には研磨傷ができようが鎬地までピッカピカになろうが問題はない。中部まで錆が入り込んでなければそれでいい。振って折れるようだと切なさが止まらない。

 薄身な日本刀は手入れをキチンとしないとすぐ錆びて耐久性が落ちやすいから売れずに投げ売りされていたのかもしれない。肉厚で半分鈍器な西洋剣とはメンテナンスコストが比べ物にはならない。



 濃い醤油味のスープをニンニク混じりのモヤシと麺で絡め、喰らう。ゴツゴツとした麺とシャキシャキしたモヤシをすすり喰らう。


 食べ切れなかったこの店のラーメンもレベルアップで完勝できるようになっていた。いける。もうワンランク上もいけそうだ。



「日本刀、包丁、切れ味で検索」


 やはりと言うか、単純には日本刀より包丁の方が切れる。用途が違うのだ。日本刀の刃の付け方も用途によって異なる。切れ味と耐久力の兼ね合いで小刃(糸刃)の角度を変えるようだ。


 マイポン刀の刀身は継戦能力重視、切先で刺突メインで運用したい。斬れる間合いは下手するとメイスより近そうなのだ。


 とりあえずホームセンターで錆落としと研ぐ道具を探そう。日本刀でも使えるシャープナーとかないだろうか。刀身長い両刃とか砥石で上手く研げる気がしない。



 ゲップのニンニク臭に勝利の余韻を感じながら店を後にした。




 

 卓上シャープナーで12°か20°で研げるシャープナーがあったので喜び勇んで買ってみたものの、真っ直ぐ引くのが想像以上に難しくて勢い余って床まで斬ってしまった。刀を固定してシャープナーを動かせばいいじゃないって思い付いたが捲れ返った部分で引っかかり、叩いて直そうとかそれならスティックタイプのシャープナーでええやんってなって結果ホームセンターを3往復する羽目になり、やっぱり槍で良かったんじゃない?となんだか負けた気分になった。



 フリマアプリで出していた鈍器もまだ売れ残っていた。


 鈍器めっちゃええのに!メンテ楽だし!


今週末は一日二回更新します

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