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52.ぅゎ児童っょぃ

 ショーマは、小学生に混じっての訓練を始めた。

 自分の立ち位置を確認するため、数日かけて、各学年の授業を回った。


 竜人の小学校について触れておく。その期間は6歳から10歳までの5年とされていて、そこから先は大人に混じって職業訓練期間に入るという。


 寿命は長いが、成熟するまでの期間は人間と大差ないらしい。

 早く成長した方が色々な死亡リスクを回避出来るので、種としてそういう形に落ち着いているのだろう。


 ショーマは、1年生から順に、訓練に混ぜてもらった。

 1年生なら、幼稚園児とそこまで差はなく、手も足も出ないという事はなかった。

 だが、3年、4年生あたりになると、今のショーマでは勝負にならなかった。

 訓練、精霊の泉、次の学年、精霊の泉、次の学年、それの繰り返しになった。


 ぅゎ児童っょぃ。


 ショーマは、幼稚園に入った時以上の衝撃を受けた。


 ショーマは、一先ず1年生に編入して、勝てるようになったら次へ繰り上がる、という進め方をする事になった。


 勿論、大人との訓練も継続する。1発でやられることは減ってきたが、それでもまだあっという間に泉送りだ。

 出来ればショーマの寿命を迎える前に、村を卒業したいところだ。ショーマの寿命は竜人みたいに長くない。


 大人との訓練の時に、屈強なマッチョこと、プロテインゴーレムを呼んでみた。ショーマの現魔力量だと、10体呼ぶだけでいっぱいいっぱいだった。

 ガルの魔力補助では、呼べる数が増えることは無かった。あくまで、召喚士本人の魔力量に依存しているようだ。


 プロテインゴーレム単体の強さは、中級の魔物程度。持ち前のマッスルで防御力はそれなりにあるが、竜人相手では、ほんの僅かな時間を稼ぐ壁役ぐらいしか出来ない。

 ただ、樹海の外にいる魔物相手だったら、十分有用な強さではあると思う。


 プロテインゴーレムリーダーも呼んで、運用方法を相談したところ、好きに使い捨てて貰って構わないとの事だった。


 プロテインゴーレムの群れには、個の概念がないらしく、個体が死んだところで、人間で言うところの"爪の先が欠けた"程度の認識しか無いようだ。群れが無事なら、すぐに数は回復出来るし、リーダーが仮に死んでも、すぐに次のリーダー格が形成されて、群れは問題なく動く。


しかも、リーダーと各個体は、世界の果てにいても指示が伝わるというので、リーダーは基本、安全な群れの中にいて、働き蟻ならぬ働きゴーレムが活動する。

 

 ショーマが呼べる程度の数が減ったところで、2日後には元に戻っているので、リーダーから使いホーダイのお約束を頂いた。


 とはいえ、ただの壁役だけでは勿体ないので、プロテインゴーレムの運用方法については、まだまだ考える必要がありそうだな、とショーマ感じていた。


――――――――


 小学校に上がったショーマは、1人で狩りをさせてもらえるようになった。ルシルさんの付添ありではあるが。

 厳密には、ショーマの愉快な仲間たちもいるので、1人では無いが、ショーマは召喚士だ。召喚した仲間と共にあってこその召喚士である。忘れがちだが。


 ショーマwithガル、エフユー、マッチョメンで連携して狩りを進める。樹海の中では、プロテインゴーレムは強さが足りないので、基本は魔物の発見、足止めをしてもらい、ショーマとエフユーで戦う。


 エフユーの"内臓と一緒に出てくるアタック"は、獲物を持って帰るのが大変になるので、自重してもらった。

 結果、エフユーが繰り出すのは第2の即死攻撃、"気管に侵入して窒息アタック"。相手はとても苦しんで死ぬ。

 これまでショーマも涙を流しながらたくさん魔物を倒したが、この攻撃は見ていて魔物が可哀想になる。

 たまに、呼吸器官のない魔物もいたりするので、そういう場合は エフユーが魔物を拘束して、ショーマがトドメをさす。


 そうやって順調に狩りをしている間、ルシルさんは常にショーマを心配そうに見ている。ショーマのすぐ後ろで。

 いつでも助けに入れるようにかつ、ショーマの邪魔にならないように、ピッタリとショーマにくっついてくる。


 ショーマが全速力で魔物の攻撃を避ける時も、跳び上がって攻撃する時も、背後にいる。

 息を乱すこともなく、ただ心配そうにショーマを見ながら、ショーマの動きに完全に追従してくるルシルに、ショーマはある種の脅威を感じる。


 族長にショーマの世話人としての役割を与えられているにしても、過保護が過ぎやしませんか。


「あの、ルシルさん、そんなに近くにいなくても大丈夫ですから。」

「私のことは気にしないでください、ショーマくん。」


 いや、気になります。首の後ろが常にゾワッとします。


 1人で狩りをさせてもらえるようになったが、本当の意味でルシルさんから独り立ちさせてもらえるまでは、まだ先が長い。

 天然ダメ男製造機だな、とショーマは今も背後いるであろうルシルの過保護具合に、ため息をついた。

 いつもご閲覧いただきありがとうございます。


 プロテインゴーレムめっちゃ強いかと思いきや、意外と使い勝手悪い様子。

 ただし、無限マッチョという精神攻撃は強い。(多分)

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