VS捜査官!編4
凄い短め。
時刻は午前二時・・・。闇の中を疾走する影が一つ。全身黒いコートで夜の街を駆けるその男の後ろに、さらに影が三つ。対吸血鬼部隊、ミカエルの物だ。
・・・やばい。あの新顔の率いる部隊は別次元に強い。銀器の性能もあるが、それ以上に頭が回りやがる。あれが天才ってやつか・・・。
このまま走っているだけでは撒けない。とはいえあの部隊とまともに戦ったら簡単に死んじまう。どうしたものか。
「・・・さん!今です!」
不意に先頭のリーダーらしき奴が叫ぶ。その瞬間、前に糸のようなものが出現して俺は動きが止められてしまう。その糸は俺をからめ取って拘束し、地面に転がす。
先頭のやつが太刀を俺の首に突き付け、
「・・・拘束完了。対象は熊。間違いないか」
「はい。・・・隊長。熊で間違いありません」
「よし・・・午前二時十二分。熊を確保。そして・・・」
彼は男の首をはねる。頭が地面に転がり、首から血液が流れだす。
「殺害完了。・・・帰還するぞ」
そういって男の死体を回収し、その場所から去っていく・・・。
家の中は本当に元に戻っていた。血があった形跡は微塵もなく、何もなかったかのようだ。
「ずいぶん綺麗になったでしょ?」
「ああ・・・。元通りだな」
リビングへ入りソファに腰掛ける成実。その向かいに座りこむ。
「で、いつから住むんだ?」
「予定では一週間後から。・・・あと紅夜って久遠学園の1-Bの生徒なんでしょ?」
「ああ、そうだけど・・・」
なんで知ってんだよ。
「私1-Cなんだよね」
え、隣かよ・・・。今まで気づかなかったぞ・・・。
「ついでに彩斗君も1-Cだよ?」
「そ、そうだったのか・・・。ていうか同い年かよ」
「うん・・・。で、これからなんだけど。紅夜は私がいいというまで日中外に出ちゃダメ」
「・・・わかった。後部屋は母さんの部屋使ってくれ。・・・今日はもう休もう」
数日後・・・
俺は日中に出る許可が出た翌日。朝起きて学校へ行く準備をする。
なんでも転校生が来たらしい。久しぶりの学校ともあって結構楽しみだ。
この話からプロローグにつながります。
短いですが次も早くするのでなにとぞお許しを