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第24話:未来への手
雪峰病院の廊下は静まり返り、赤い非常灯の光は完全に消えていた。
氷室アサギはユナを抱き、結城セイと共に外へ向かう。
手の震えは依然としてあるが、それは恐怖ではなく、生き抜いた証として確かな感覚になっていた。
「ここまで……来られたんだね」
ユナが小さな声で囁く。
氷室は微笑みながら、震える手でユナの小さな手を握り返す。
「うん、手を止めなかったからね」
結城セイが静かに告げる。
「雪峰病院の試練は終わった。しかし君の手が示した意思は、これからも多くの命を救うだろう」
外に出ると、雪が静かに降り積もっていた。
冷たい白銀の世界が、すべての恐怖と試練を洗い流すかのように輝く。
氷室の手の震えは、希望と未来への決意として心に残る。
「これからも……手を止めない」
氷室は心の中で誓い、ユナの手をしっかりと握り直す。
試練を超えた手は、命を守る力の象徴であり、未来を切り開く力そのものだった。
結城セイも微笑む。
「君の意思が、雪峰病院だけでなく、この世界に希望を残したのだ」
雪の光に包まれながら、氷室、ユナ、結城は新たな未来へと歩み始める。
手の震えはもはや恐怖ではない。
それは生き抜く力であり、信頼と希望の象徴となった。
雪峰病院の試練は終わった。
手を止めず、命を守り抜いた意思が、未来への光となる——。




