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0.プロローグ
東京都。冬。
東京コミックコンベンション、当日。
地上は、爆発と火災に見舞われていた。
空は雪ではなく、灰が降っていた。
天空を"大きな闇"が覆っていた。
黒々とした"それ"からは次々に悪魔や怪物のような見た目の、異形の魔物たちが降下していた。
そんな凄惨な景色の中、ビルの屋上で、小さな少女が泣いていた。
少女「ふぅうううっ…ぐす…ぐす…」
あと もしかしたらと 思ったのに。
ねえ おきて。
ねえ おねがい。
ねえ 私の手を 引っ張っていって 迎えにきてよ。
ねえ おきてよ。
はやく『おねえちゃん』ーーー。