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「ラディアントの名」

彼女たちの衣装の輝きは、

途中で途切れた夢のようにすっと消えていった。


一瞬にして、ユイとリカは再び普段の服装に戻り、

荒い息を吐きながらもまだ脈は高鳴ったままだった。


壊れた通り、漂う煙の匂い、遠くから響くサイレン――

すべてが現実味を失っていた。


だが、さっき自分たちの体に走ったあの感覚だけは…

夢なんかじゃなかった。

「……いったい何だったんだ、あれ?」

ユイは腕をさすりながら、本当にあったことなのか確かめるように言った。


「わからない……」

リカは、自分の呼びかけに応えるように現れた水と光を思い出しながら手を見つめる。

「でも……体が勝手に動いてた。」


その時、謎の女が壊れた電柱から軽やかに降りてきて、迷いのない足取りで近づいてきた。

黒く長くまっすぐな髪。緑色の瞳に金の輝きが差し込み、声には反論を許さぬ力があった。

「ここは安全じゃない。すぐ警察が来る……あんたたちは事情を説明できる立場じゃないだろう。」


「……あんた、誰?」ユイが眉をひそめる。

「あなたたちが思っている以上に、この状況を知っている者よ。」

女はそう答えると、ちらりとミハルとミツキに視線を送った。

「そして、知っているのは私だけじゃない。」


リカがユイに小声でささやく。

「正直、怪しいけど……他に選択肢ある?」

「……わかった。でも説明はしてもらう。」


女はほんの少し微笑んだ。

手を上げると、足元に光の魔法陣が浮かび上がり、全員を包み込むまで広がっていく。

「安心して。ちょっとした移動よ。」


眩い閃光が路地の混乱を飲み込み、光が収まった時には、彼女たちは暖かく広いサロンに立っていた。

クリスタルのランプが灯り、本棚にはぎっしり本が並び、古い品々が飾られたショーケースが並ぶ。

ほのかな木と紅茶の香りが漂っていた。


女は光の中でその全容を現した。

象牙色のスーツに金の装飾、短いマント、翡翠のイヤリング、そして淡く鼓動する雫形のペンダントを首に下げている。

「自己紹介をしましょう。私はリリー、人間界の守護者。そしてここが――」

優雅に手を広げる。

「私の店よ。」


ユイは腕を組み、感心した様子もなく言った。

「立派な店だけど……何があったのか説明して。」


ミツキは目を輝かせて叫んだ。

「ママ、ママ! ここ、お城みたい!」

「ミツキ、触っちゃダメよ……」ミハルは慌てた声で言う。


リリーは手を軽く上げて促す。

「落ち着きなさい。あれはただの化け物じゃない。“ブラックアビス”の犠牲者よ。」


「ブラック……何?」リカが片眉を上げる。


「ブラックアビス――寄生する結晶体。人の心に入り込み、その最も強い欲望を食らい、姿を歪める。

代わりに、異常な力を与える……危険な力をね。

その能力の一つが、人間をブラックアビス・クリーチャーへ変えること。意志を奪い、命令通りに動かす存在よ。」


ミハルはミツキをさらに強く抱きしめた。

リカが険しい表情で尋ねる。

「じゃあ私たちは……何者?」


リリーは静かに、しかし底知れぬものを秘めた目で二人を見た。

「あなたたちは普通の人間じゃない。地球の守護者――“ラディアント☆マジカル・ウォリアーズ”よ。」


リカは瞬きをする。

「ラディアント……何?」

「魔法少女アニメって見たことある?」とリリー。


リカとミツキが同時に手を挙げた。

「ある!」


「それよ。」リリーは口元に笑みを浮かべる。


ユイは片眉を上げる。

「つまりテレビの中の話ってこと?」

「“みたい”じゃないわ。」リリーは訂正した。

「これからは――現実よ。」

挿絵(By みてみん)

ChatGPT dijo:

ミツキはユイとリカを見上げ、目を輝かせながら言った。

「ママ! 私もあの人たちみたいになりたい!」


ミハルはため息をつき、今聞いたことを必死に飲み込もうとしていた。

ユイとリカは目を合わせる。驚き、半信半疑……そして、ほんの少しの好奇心が交差する。


リリーは丸いテーブルのそばに腰を下ろし、二人に近づくよう手で促した。

「これは遊びじゃない。ブラックアビスはここで生まれたものじゃないの。

欲望を糧にする闇が支配する、別の次元から来たのよ。

ラディアント・キングダムは、それを封じ込めるために存在している……そして、それに立ち向かえる守護者を探すために。」


「それって……どういう意味?」ユイが尋ねる。


「意味は一つ。」

リリーは二人を真っ直ぐ見つめ、決意のこもった声で告げた。

「今日からあなたたちは――もっと大きなものの一部になるの。」



この章を読んでくれてありがとう。

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