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合法的に犯罪を

「他の能力を奪う、、?」


「さっきも言った通りエネンドは職業に関係した能力で仕事をする。わかりやすい例を挙げるなら医者になった奴は設備や器具を必要とせずに傷や病気癒し、薬剤師は処方箋もいらずに自分の手で薬を生み出せる。」


「魔法みたいなものですか?」


「今はそう思ってればいい。ここで生きているうちにどんなものか嫌でもわかるからな。」


もう流石に漫画みたいな展開には驚かないけど、、

絶対に医者とか役に立ちそうな職業の方がアタリじゃないか?

しかも誰かと話す時なんて言えばいい?

職業は詐欺師です!って堂々と言えと?いくら異世界でも軽蔑の目を向けられる事くらい想像できる。


「そんな白川さんに朗報です。」


「え、なんですか」


「職業は何かステータスの様に見える訳ではない。つまり、自ら話さない限り白川さんが詐欺師ということはバレません。」


「ま、まじですか!?」


モノヘの言うことが本当なら何か違う職業で誤魔化せばいい。今までだって嘘はつきまくってきたけどバレてこなかったんだ。ここでだって上手できるはず、、!


「おい!変な入れ知恵をするな!」


「失礼ですね。アドバイスと言ってください。」


「本当にお前はいつもいつも人間にろくでもないこと吹き込みやがって、、」


「前向きにエネンドで生きてもらうために手助けしてるだけですよ。さぁ、話の続きをどうぞ。」


項垂れてるトリスを気にもせず飄々としてるモノヘ。

真面目なトリスからしたらこのタイプの扱いは骨が折れるのかもしれない。否、トリスじゃなくてもモノヘを相手にするのは大変か、、。


「お前のせいで話が止まってるんだろうが!ちっとも話が進まん、、しかし時間を押すわけにはいかない。急ピッチで話すからしっかり聞け。」


「は、はい!」


「そしてお前の能力だが、他の能力を奪うという点は詐欺師から由来してるんだろう。」


「ですよね、、」


「問題は奪う条件があるという事だ。」


「条件、、ですか」


トリスは適性診断の本を読みながら話を続ける。


「能力を奪う条件は相手に心を開かせる事。相手の心が開いてれば開いているほど多くの能力を奪える。裏を返せば心を開かれない限り何も奪えない。」


そりゃ不特定多数からぽんぽん奪えるなんて上手い話はあるわけないか、、。しかも条件がこれじゃあなぁ、、。


「使いこなせれば優秀な能力だが、時間がかかるだろう。しかも現状お前は無能力状態。仕事もこなせるかわからん。」


「えぇ〜、、、俺どうしたらいいんですか、、」


「現実で毎日やってた事をしたらいいんですよ。」


「へ?」


「人をいい気にさせたり自分に好意を向けるのはお得意でしょう?白川さんを恋人だと思ってた女性は複数いたそうですしね。」


あー、、、、バレている。いや、隠してたとかそういう訳じゃないけどニヤニヤしながら見てくるのはやめてくれ、、。


「お前クズだったのか。そりゃ詐欺師にもなるわけだ。」


「いやあ、まあ、、人並みですよ。人並み。」


冷ややかな目で見ないでくれ。

ただ女の子が好きでみんな手放すにはちょーっと惜しかったっていうか。そもそも俺は付き合おうとか言ってないし、、。


「あぁ、、、こわいこわい。自覚ありの屑は救いようがありませんね。」


「めちゃくちゃ酷い事言われてる、、」


「まぁお前がクズだろうがここでやる事はかわらん。説明は以上だ。次は実際に現場へ行くぞ。」


「えぇ!?能力ないのに!?」


「うるさい。死なない様に自分でどうにかしろ。」


「えぇ〜、、、」



俺まだ死にたくないんだけど!!










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