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その日はただ淡々と時間が過ぎ夏帆の病院に行くことしか考えてなかった。
学校が終わり帰りの支度して家ではなく夏帆のいる病院に行くのがもう日課になっていた。
その日も夏帆のお母さんとお父さんがいつも通り夏帆の横にいた。この光景も見慣れてきた。
そしていつも通りに挨拶をした後起きない夏帆に今日の起きたことを話した。夢では夏帆と離れたけど現実では目の前にいる。夢と現実は違うことを自分に言い聞かせたくて、今日何があったかあんまり覚えてないけど、起きない夏帆にいつもより必死に話しかけた。
その様子を見ていた夏帆の両親は、どこか気まずそうに私に声をかけた。
「さくらちゃん。聞いてほしいことがあるの」
私は嫌な予感がした。前にもこんなことがあった。
「はい、」とだけ返事をした。
「夏帆の心臓をドナーに出そうと思うの」
……思考が停止した。すぐに内容を理解できなかったからだ、いや、理解は出来たが受け入れられなかった。




