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神話キャラが学校に通う世界線

#8 学園の闇?3

作者: 第3類医薬品

僕らのこの世界でまともな教師(神)はいない。僕が日々思っている且つ言ってることだ。浮気癖が酷かったり、強姦ばっかするようなやつだったり、ストーカーするやつもいる。おまけにパワハラとか、体罰とか…この学園の生徒はこれらを恐れつつ、苦労して過ごしているのだ。


今日の放課後はいつもの休憩スペースで委員長とお話タイム。定期的に会うので、その度に少しだけ学園の愚痴とかを共有し合う。


「また傷が増えたんだ…」


そう言って委員長は袖を捲り、傷を見せた。筋肉質なたくましい腕をぱっくり割ったような大きめの傷ができてる。


『またポセイドン先生ですか…?』


僕の質問に対し、委員長は深く頷いた。またやってんのかポセイドン先生は…


「さっさと逃げ出したい…誰にも支配されずにいたい…」


そう言いつつしっかりポセイドン先生の世話してるのが委員長の真面目なところだ。まぁ逃げ出せないし、仕事サボったら怒られる状況下だから、ちゃんとするしかないのかもしれないけど…


『委員長…ちゃんと休んでますか…』


委員長はこの質問には答えず無言でため息をこぼした。


「…あと…委員長って呼ばなくても…そんな大した生き物じゃない」

『そうですか…』


ならば次から『ケートス先輩』と呼ぶことにしておこう。(委員長の本名=ケートス)僕より明らか偉大な人なんだけどな…自らの強い権力に溺れないところが神様たちと違ってまともだなと思う。


「…もし支配されるなら誰に支配されたい?」


誰にも支配されたくないのが本音。でもどうしても支配されてしまう世の中なら…


「『ハデス先生…』」


また新しい教師が出てきたなと思っただろう。ハデス先生はここでも特に格の高い教師だ。しかし、オリュンポス十二神に入っていなければ、神話も少ない。そんなハデス先生はこの狂った学園で微妙に問題が少ない教師。と言えど、"問題が少ない"だけで問題がないことは無い。1回ぐらいは浮気してるし、誘拐もする。あと引きこもり。


でもこの世界じゃそんなの全然甘い。それ以上にやばい神様が多すぎるから。

誘拐に関しては、女性の扱い方がわからなくてしてしまった行動だったりするのでまだ可愛いかも。でも誘拐なんて絶対にしたらダメだから!


まず、ハデス先生の奥さんのペルセポネ先生。元々は花の神とかいう、いかにもふわふわしてそうな可愛らしい感じの神様だった。彼女は元々母親のデメテル先生と一緒にいたんだって。だけどペルセポネ先生はハデス先生に恋心を抱かれちゃって、誘拐という形になったらしい。だから今では花の神でもありながら冥界の王女でもある。可愛らしさと畏怖の欲張りセット。

ハデス先生はエロース先生のイタズラでペルセポネ先生を好きになってしまったって語られてるところもある。この話って実際諸説だらけなんだよね。

さらに「好きになってしまったけど女性の扱い方が分からない、どうしよう(´・ω・`)」ってなったハデス先生が校長先生であるゼウス先生に手助けを要求する場面も書かれたりする。ちなみにペルセポネ先生の父親がゼウス先生だ。

女性の扱い方がわからないっていうところが他の神様たちと違う。

そこら辺の脳みそが生殖器みたいな神様たちはそんなもの襲って解決するし、僕も今では「襲ったらいいじゃん」の一言しかツッコめない。もちろんそう思うのは僕だけじゃなくて、手助けを要求されたゼウス先生もだった。ペルセポネ先生を貰うことに勝手に許可を下したあげく、『男は強引なぐらいがいいんだぞ!襲っちゃえよ!』みたいな言い方をしたらしい。だからさぁ…ここではそういうもんなんだって…襲っちゃえよ…


その後ペルセポネ先生はハデス先生と結ばれるけど、色々あって母親のデメテル先生は病みまくった。だから今四季が存在するとか何とか。


ちょっとした余談で、勝手にハデス先生がペルセポネ先生を貰うことの許可を出したゼウス先生がデメテル先生にめっちゃ怒られてるのを見た。ゼウス先生は言い訳してたけど、『ハデスがそんなことするわけないでしょ!』という一言でねじ伏せられた。やはりハデス先生は好感度が高い。


さらに余談で、結婚したはいいけど家系がめちゃくちゃ複雑。ハデス先生は(ゼウス)と結婚した(デメテル)子供(ペルセポネ)の結婚したことになる。


もうわけわかんない!なんで親戚同士で関係持つんだよ!!でもこれが普通なんだな……


「…はぁ…いっそポセイドン先生がどこかいってくれないものか…」

『…』


ケートス先輩がそう言い放った時、ポセイドン先生が休憩スペースの前の廊下を通った。


ケートス先輩は口をおさえ、ポセイドン先生の表情が見えないように俯いていた。僕もドキドキしたけど、ポセイドン先生はこっちに来るわけでもなくそのまま通っていったので本人は安心していた。


ちなみに僕は普通に顔あげていたし、通っていくポセイドン先生の表情は見えてた。


めっちゃ睨んでたよ。

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