表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

グルメドラゴンのカロリーコントロール伝説

作者: 焼き牡蠣

力がすべて

絶え間なく争いが続いてきた世界に一体のドラゴンが現れた

そのドラゴンは圧倒的な力でたちはだかる者をすべて倒し、世界の覇者となった

最強のドラゴンは最強の食欲と舌を持つ美食家であり、グルメドラゴンと呼ばれる


グルメドラゴンが頂点に君臨することで世界に平穏が訪れていた

そんな中、世界中からあらゆる食べ物を献上させて食事を楽しんでいた

そのまま千年あまりが経とうとしていた 

久しぶりに世界を巡り現地で食べるのもいいかと思いたったが、異変に気づく

飛べない・・・まさか太った? 


「主様どうされました?食事にご不満でも?」

態度に違和感を覚えたのか、メイド長のクミーネが疑問を口にした

クミーネは魔女らしいフランクな態度と察しの良さを気に入って配置している

「なんでもない いや、そうだな・・・ちょっとひとりにしてくれないか?」

「かしこまりました では私は掃除に戻りますね」


動かず食べ続けたせいか?

思えば生まれてからずっと激しい戦いを続けてきたが

この千年は平穏そのもの 戦うこともなかった

食べる量は変わらず・・・いや増えた

油断していたと言わざるを得ない



世界の王たるこの私が太って飛べなくなったなどと知られるわけにはいかない

かっこがつかないではないか!


今晩も大量の食べ物が来るが、食べる量を減らすか?

急にそんなことをしたらクミーネにバレるかもしれない

飽きたとか口に合わぬとか言って食べないのはどうだ?

いや、美味しいものをまずいとは言えないし、持ってきた者たちに悪い

あっさり、さっぱり味に凝るというのはどうだ?

気まぐれやマイブームのようなことは過去にもあった

よしこれで行こう 

量は同じくらいでも摂取カロリーは減らせるはずだ

晩ごはんの後にでもクミーネに言おう


これと並行して体をあまり動かさずにできる運動を考えなければ

ちょっと動くだけで山とかふっ飛ばしちゃうからなあ・・・


再び空を駆けるようになるために 

威厳を守りぬくために

グルメドラゴンのカロリーコントロール伝説が幕を開けようとしていた―――



「主様さすがに太り過ぎだねーありゃもう飛べないんじゃない?

前はシュッとしてかっこよかったのに・・・

今度それとなく言おうかね

魔女の秘薬使えば一発で元通りだけど、それは秘密にしとかないとね」





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ドラゴンがダイエットする話w こういうの好きです。
[一言] ドラゴンと魔女のやりとりの裏側に思わず笑ってしまいました( ´∀` )
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ