【ショートストーリー】祝1000万PV&300話達成!
「それでは、これよりケーキカットを行います」
暗くなる会場内。
入り口がスポットライトで明るくなる。
スモークと共に現れたウエディングケーキ。
「司君……」
ここから見ても分かるその大きさ。かなり大きい。
いや、全部は食べないよ?
一部分だけだよ?
「あの、イチゴ大きいね」
杏里の瞳が輝く。俺達の隣まで運ばれたケーキ。
しかし、よく見ると運んできたのはどこかで見た事のある顔。
「よっ、二人共おめでとう」
赤い髪に狐耳。そして、真っ赤なドレスを着たコスプレイヤー。
ケーキには『祝1000万PV』と『祝300話』の文字が書かれたプレートが乗っている。
「……こんな所で何してるの?」
杏里が不思議そうな顔で彼女を見ている。
「ん? いやー、二人のお祝いにも来たんだけどさ、作者も参加したいじゃん?」
何かあるごとに登場するな……。
「紅狐さん……」
「お、名前覚えてくれたんだね。いやー、ここまで長かったよ」
「来てくれて嬉しいよ。俺達の為に来てくれたんだろ?」
「ま、そういう事にしておこうかな。おめでとう、二人共。いい挙式だったね」
「ありがとう。俺達、絶対に幸せになるよ。な、杏里」
「もちろん。紅狐さんに沢山お礼をしないとね」
「礼なんていらないよ。二人の幸せが私の一番の願いだからさ」
俺は一つグラスを手に取り、シャンパンを注ぐ。
「これ」
「私にもくれるのか?」
「乾杯くらいいいだろ?」
「そうだね、それじゃ、二人の幸せと」
紅狐はグラスを差し出す。
「これからも書き続ける事と」
俺も同じようにグラスを差し出す。
「みんなの幸せを願って」
もちろん杏里も参加だ。
「「「乾杯」」」
三人で少しだけ微笑む。
随分長い付き合いになったな。
「天童! 何してるんだよ!」
「杏里? この人は?」
高山と杉本が来てしまった。
「おっと、そろそろ時間かな? この後も、しっかりと見させてもらうよ。頑張ってね」
紅狐は消えるようにスポットライトの外に出ていき、やがてその暗闇に消えてしまった。
いつも突然来て、消えていく。でも、いつでも俺達を見守ってくれている。
紅狐の為にも、杏里を幸せにしないとね!
――
と言う事で、当作品『クラスで一番の美少女が俺と一緒に住むことになりました』はめでたく1000万PV達成、300話達成しました!
ここまでお読みいただいた読者の皆様、本当にありがとうございます!
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