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ただ墜ちゆく

外におびき出す予定だったが、仕方が無い。

砦に乗り込ませる。


バスレトは気配を殺して散策と暗殺。

ルナナはぽてぽて破壊活動。

フェリオとトライプニルは好き勝手に動き回り。

月花とメイルで調査や各種操作。


その隙間を縫うように、盗賊ギルドのメンバーが駆ける。


カゲを通して上がってくる報告に、矢継ぎ早に指示を返し。


砦を壊滅させ、引き上げる。

地下で巨大兵器が建造されていた。

押収した資料によると、近々、進行予定だったらしい。

盗賊ギルドに戻り、被害報告、治療、獲得した財宝の整理、押収した情報の整理・・・ざっと目を通し、賢者ギルドに持って行かせる。


死者は出ず、負傷者もおらず・・・正確には月花やメイル、ルナナがその場で治してしまった者もいたようだ。


演習、なかなか上手くいったと思う。

これからも時々やろう。


--


聖墓、中央ダンジョン、始原ダンジョン・・・

様々な名前で呼ばれるダンジョン。

ゲーム開始当初より、凄まじい数のプレイヤー、NPC・・・多くの人で賑わっていた。

そして・・・今はほぼ誰もいない。

稀にいるけど、徴兵から逃げている人か、NPCだろうな。


「広いですね」


メイルが感心して言う。

特に上層は、馬鹿げた広さだ。

人が1ダース、横に並んで歩ける。


「このダンジョンが、ここまでがらんとするとは思わなかったにゃあ」


広くて、人が多く、経験値効率もドロップも良い。

宝箱の湧きが良く、トラップも少ない。

だが・・・地上での訓練の方が安全で、効率も良い。

そういう合理的判断の結果だ。

ダンジョンの方が浪漫があると思うのだけど。


「さて、何ヶ月かかりますかね」


月花が呟く。


聖墓ダンジョンに来なかった理由・・・人の多さに加え、とにかくでかい。

恐らく、下方向にも。

帰りは脱出ゲートがあるかも知れないが、行きは大変だ。


「エンジェルフォールを使うにゃ?」


バスレトが尋ねる。

エンジェルフォールは、中層へのショートカット。

階層をぶち抜いた大穴だ。

初心者が落ちると、死ぬ。

重力制御で落下速度調整しても、死ぬ。

いきなり敵が強くなるからだ。


「中層くらいなら、歩いてもしれてるが。問題はそれ以降なんだよな」


「中層から下層への穴も有るにゃ」


「有るのか?!」


妙に詳しいな。


「アビス、落ちたら死ぬにゃ。下層は鬼の強さにゃ」


だろうなあ。


エンジェルフォールに飛び込む。


従魔はみんな飛べるので、俺はトライプニルに、カゲはフェリオに乗る。


「此処は、下降の制約(ルール)が張られているから、上昇は難しいのにゃ。普通に上下できてて、新鮮にゃ」


苦もなく空中でアクロバットしながらバスレトが言う。

普通に飛びながら言う台詞じゃないよね。


さて、ここからが中層。


シルビア 人間 130万 宝王 11万

カゲ 影人 131万 忍王 11万

月花 フェアリー 280万

フェリオ 神狼 340万

トライプニル 焔締 240万

ルナナ うさぎ 430万

メイル 雲の巨人の義理の娘 380万

バスレト 駄猫 76万


敵のレベルは、1万に満たない。

俺達にとっては雑魚だが、上層にいた魔物と比べると格違いだ。


「それで、下層へのショートカットは何処なんだ?」


「次の階層に有るにゃ」


バスレトの案内で、中層を進む。

倒しても大したドロップも経験値も得られないので、基本無視だ。


「ご主人様、ユニークモンスターです」


月花が告げる。

狩場に対し、見合わない強さの敵だ。

代わりに、レアドロップを落としたりする。


吹き上がるドロップ。

誰だ、倒したの。

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