フィクスがマストはウィンウィン
「そう言う訳でさ、コンセント?とかいうのを決めたいんだよ」
夜の砂漠のフィールド。
テントの側で、獣骨を燃やして暖を取りつつ、ミストに相談されている。
コンセント?
ミストはライトメイルに身を包んだ両手剣士。
燃え盛る様な逆毛の女性だ。
鬼族で、パワーとスピードを兼ね備えたファイター。
職業スキルか本人の資質か、破壊不可オブジェクトを豆腐の様に切っている。
「アジャッター?によるとさ、次のミーリン?までにコンセント?をフィークス?するのがマスト?らしくてさ」
???
「すまない・・・話が見えない・・・」
「うーん・・・難しいよね・・・要するに、ギルド作るかどこかに参加するか・・・その方向性を決めたいんだけど」
「最初からそう言おうか」
どうやったらその話がややこしくなるんだ?
「んー・・・たぬき野郎がびっくりする様な高額要求してきて、でも私にベストヒット?なコン猿テション?をサジェット?するとか言い出して」
分からんが、良くない状況なのは分かった。
たぬき野郎とは、たぬき顔の親父で、借金イベントのNPCだ。
自然発生は難しいレアイベントではあるのだが・・・延々と役に立たない物を売りつけられ、延々と借金を増やされるので、百害あって一利なしだ。
「・・・まだたぬきと縁を切って無かったのか・・・とりあえず、たぬきとは縁を切れ」
ミストは頭を振ると、
「でも、たぬき野郎の言うとおり、何時までもマスターに頼ってばかりでは駄目だと思うんだ」
もうマスターじゃ無いしな。
ミストが続ける。
「それに、大分方向性は決まったんだ。魔法を研究するギルドになりそうだよ」
「良いからたぬき親父と縁を切れえええええええ」
魔法関係無いだろ!
「いや・・・でも、時々役に立つんだよ」
「錯覚だよ」
「それに・・・キャンセルを伝えようとすると、タイミング悪く寝てる事が多くて」
「たぬき寝入りだああああああああああああああああああ!!」
良いからさっさと中止しろ、そのイベント。
とりあえず・・・放っておく訳にはいかなさそうだ。
「そうだな・・・賞金稼ぎ集団とかどうだ?」
お金を稼ぐ手段。
勿論、1番良いのはダンジョン探索だけど。
多種の職種が必要になる。
次は、賞金首モンスター。
前衛系と支援系だけでも何とかなる。
バランス良く色々いればその方が強いけど。
まず最初は賞金首ハンターのギルド、くらいがやりやすい筈だ。
「賞金首・・・面白そうだね」
ミストも乗り気な様だ。
詳細を詰めておこう。
たぬき親父が入り込む隙間が無い様に。