情報漏洩
遠くから巨人見学したが、とりあえず無理なのは分かった。
1階層最奥の守護システムが一番攻略難易度がマシらしい。
アライアンス推奨レベルが10万らしいが。
2階層でレベル上げ。
壁際に寄って、休憩。
「もう1段階強い敵が良いなあ」
ミスト。
推奨レベル6万だぞ、こいつ等。
アイリスが焼いたアノマロカリスの肉を渡しながら言う。
「雑魚は大量に倒さないといけないし、飽きるよね。良い場所が有れば良いけど」
「あのなあ・・・次の階層、8万だぞ。流石にきつい。後数週間は此処だな」
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想像と創造が発動しました。
スキルツリーに、アクティブスキル、敵強化が追加されました。
使用後1時間、1%〜100%の範囲で強化が可能です。
任意のタイミングで効果を停止できます。
ボスには効果が有りません。
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「・・・休憩が終わったら、狩り再開だ。もう少しレベルが上がったら、上層を検討しよう。今は駄目だ」
そう、告げる。
「ご主人様、宝王のスキル、敵強化を使えば、敵レベルの微調整が可能ですよね。どうして使わないのですか?」
月花。
ちょ、何故バラした。
「え、シルビア、そんなスキルがあるんだ?使ってよ!」
フェル。
く・・・
『すみません、ご主人様。仕方なかったんです・・・ご主人様の御幼少期の話を盾に取られては・・・』
意味が分からないよ・・・
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シルビア 人間 52114 宝王 384
フェル 魔族 87179 冥王 524
リミア 天使 71715 秘巫女 438
ミスト 鬼 77225 剣神王 481
フィロ エルフ 79791 万能者 499
アイリス 半精霊 82144 守護神王 504
イデア 影人 76119 忍王 479
「そろそろ、守護システムへの挑戦、できるんじゃない?」
フェルが尋ねる。
「いや、もう少し上げたい。逃走できないしな」
「逃走できますよ?」
月花が否定。
く・・・
「様子見、してみようよ」
アイリスが言う。
うーむ・・・
「分かった。行ってみよう」
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横たわる残骸。
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エリアシーラー、守護システムを破壊しました。
エリア、リュケイオンが開放されました。
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「シルビア・・・凄い」
フェルが驚いて言う。
いや・・・何と言うか。
みんなで一斉攻撃、隙が出来たので、URの宝飾解放を3連ぶち込んだら、潰れたのだ。
多分、防御無視って特性のせいだな。
機械なので弱点が分かりやすかったのもある。
つまり、事故。
「・・・何とかなった、かな」
みんなを見回し、
「ログアウトも可能になった。これで解散、かな」
「待って、せめて外まで行かない?」
フェルがそう言う。
まあ、確かに。
「そうだな。じゃあ、外に行って解散だ」
来た道を引き返し。
階段を上り。
もう1つ階段を上り。
更に1つ階段を・・・ん。
「待て、何で上を目指すんだ」
「ご主人様、不思議な事を言いますね。外、即ち最上階を目指す、と先程」
イデアが小首を傾げて言う。
「1階の外だよ!普通に出口だよ!」
誰が上に行けと言った。
「でも実際さ、ここでログアウトは勿体なくないかな?もう少しいてもいいと思う」
フィロ。
「帰ろう?!帰ればまた来れるから!山田君困ってるんじゃないのか!」
そもそもログインし続ける方が異常なんだから。
「山田君は、続けているかどうか怪しいしね」
フィロが首を振る。
ブラックな職場だなあ・・・
「そうですよ。もう少しゆっくりされてはどうですか?此処は時間の流れ方が3分の1なので、お得ですよ」
月花もフィロ達に賛同。
く・・・孤立無援か。
「・・・まあ、行けるところまで、だからな」
敵強化100%を使ってやろうかな。