表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

41/254

目標はログアウト

シルビア 人間 21632 宝王 51

フェル 魔族 36213 冥王 246

リミア 天使 33114 秘巫女 206

ミスト 鬼 34899 剣神王 212

フィロ エルフ 35177 万能者 232

アイリス 半精霊 34869 守護神王 212

イデア 影人 33888 忍王 208


さて。


「今日、エリアボスを倒す。目標は、ログアウト」


「消化試合も終わりね。そろそろ飽きていたから・・・久々に楽しめそうね」


フェルが言う。

まだまだ格上だけどな。


「天龍と戦う上で気をつける事はあるか?」


月花に尋ねると、


「天龍と戦うのですか?」


不思議そうに尋ねる。

昨日からそう言ってたよな?

聞いていなかったのだろうか。


「天龍は、高い防御力、高い物理、魔法の攻撃力。雲海に潜むので、攻撃が難しいですね。多くの取り巻きを呼ぶので、短期決戦がお勧めです」


流石エリアボス。


月花が続ける。


「雲海に落ちると、助かりません。引きずり込もうとしてくるので、注意して下さい」


厄介な。


「よし、行くか」


天龍は、あっさり見つかった。


キイイイイイイイ


天龍の咆哮。

空飛ぶ魚、空飛ぶ蛸、空飛ぶ馬魚・・・取り巻きがたくさん・・・海産物?!

流石、雲海。


「光よ!」


フェルとフィロの合体魔法。

光の杭が無数に飛び、天龍へと向かう。


ギイイイイ


天龍の前に不可視の壁。

光の杭を防ぐ。


「はっ!」


ミストが・・・空を駆ける!


ザンッ


飛んでいた魚を3枚におろす。


タッ


イデアが・・・雲の上を走る!


・・・どうやってるんだ。


次々に雑魚を屠る。


「・・・取り巻きもレベル4万超えているのですが・・・」


月花が呻く。

戦闘職にとって、レベルはあまりアテにならない。


リミアは、回復を飛ばしたり、バフをかけたり、敵に何かかけたり。


「次の一撃の防御判定を無効化したり、ダメージを2倍にしたりするデバフですね」


なるほど。


月花はのんびり横で解説。

フェリオは雲海を犬掻きで泳ぎつつ、敵を噛み殺している。

・・・実は普通に泳げるの?


「泳げません。ただの雲です」


月花がきっぱりと言う。


「穿て!」


フェルの詠唱が完成。

放たれた大魔法が、天龍を貫く。


「撃て!」


フィロの号令の下、喚び出された天使が矢を放つ。

天龍が貫かれ、致命傷を受け・・・


「貫け!」


アイリスが投擲した槍が天龍を貫き・・・そして、絶命させた。

・・・何もできなかった。


「やった・・・勝った!」


これでエリアが解放・・・


・・・


・・・?


戻って来たみんなも、一様に小首を傾げている。


「誰か、MVPとったか?」


尋ねるが、皆首を振る。


「月花、天龍倒したよな?」


「はい」


月花が肯定する。


「エリアボス倒したよな?」


「いいえ?」


ひゅう


雲の上は、風が強い。

肌寒いが心地良い風が吹き抜ける。


・・・


「天龍って、エリアボスだよな?」


「いいえ?」


何・・・だと・・・


「やっぱりそうか・・・」


フィロが語り始める。


「伝承には、雲の海に住む巨人と戦った、と記述があった。つまり、ここのエリアボスは巨人・・・!」


「はい、そうです」


月花が肯定。

つまり、そいつを倒せば・・・


「レベル百万のワールドクエスト級ですね」


「倒せる訳無いだろ、バカ野郎」


レベルをインフレさせてんじゃねえ。


「グエンの伝記にも、極めて危険な存在だった、と」


フィロが頷く。

何故此処に入った。


「何とか無事逃げ延びた、グエンも何とか致命傷で済んだ・・・伝記にはそうあります」


月花がしみじみ言う。

致命傷受けてるじゃん。

アウトじゃん。


「仲間を2人失い、本人も戻った翌日に息を・・・妻がこの地を封印し、厳重に管理しているのも当然だね」


フィロが告げる。

だから何故入った。


「そもそも、厳重に管理している物をどうやって・・・?」


「それは・・・正攻法だね。大金積んで処分を引き受けると約束。拒否されたので、イデアが予告状出して、盗み出す。フェルが取り返す依頼受け、イデアから受け取って、奥さんに返す。フェルと一緒に赴き、大金を渡そうとしたけど、結局無償でゲット。必ず処分して欲しい、と」


「正攻法じゃないんじゃね?」


まあ、NPCだし、イベントの一部か。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ