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何でもします

「来ないわね・・・」


「来ないですねえ」


フェルとリミアが残念そうに言う。


ギルドメンバー募集、ののぼりを掲げ、3人で座っている。


もう少しギルドメンバーを増やしたい、という事で始めたのだけど。

残念ながら、成果は出ていない。

そもそも、ギルド、という物が認識出来ない人が多そうだ。

・・・というか、立ち止まる人もいないので、テキストベースの画面でやっている人も多そうだ。


「・・・あ、ごめん。人に呼ばれたわ」


フェルが立ち上がる。


「あら、私もです」


リミアが立ち上がる。


「シルビア、しばらく1人で募集していてくれる?」


何故。

もう終わりで良いと思うんだが。


「いや・・・無理に増やさなくて良いと思うんだ。知り合いに声をかける、とかで増やして行けば良いんじゃ無いのか?」


「駄目よ。私の知り合い、可愛い女の子ばかりですもの」


フェルが頭を振る。

女の子はNGらしい。


「私は聖職者。勧誘行為をする訳にはまいりません」


宗派の勧誘と思われるよな。


2人が行ってしまった。

さっさと畳んで、ダンジョンに遊びに行こうかな。


「あの・・・」


おや。


「どうしました?」


露出の大きな鎧を着た女性の剣士だ。

・・・いや、それは鎧の役目を果たしているのか?

燃え盛るような赤髪、所々髪の毛が逆立っている。

逆毛。


「相談に乗って頂けるのでしょうか?」


・・・?


「・・・内容によりますね。どうされました?」


ギルドメンバー募集しているのに、何故相談。


「実は・・・お金が足りなくて・・・何でもするので、お金を頂けないでしょうか」


何だと思われているんですかね?!


「ここは春の買取はしていません。他をあたって下さい」


月花が淡々と告げる。


「そこを何とか・・・どうしてもお金が必要なんだ!」


「・・・何故お金が必要なんだ?」


「おお、それを聞くか・・・!仕方がない・・・言うよ!聞いたらもう、後戻り出来ないからな」


何でだよ。


「その理論は受け入れられないが・・・」


「実は・・・ギルドへの借金が膨らみ過ぎてな・・・支払いが出来なければ、永久除名になりそうなんだ」


ギルドからお金を借りたのか・・・何の用途で借りたのか知らんが・・・自業自得だろう。


・・・あ。


「まさか、加入資金を立て替えて貰った後、一切ギルドを利用せず、放置し続けたのか?」


「そう、そうなんだよ!あれ詐欺だろ?酷いだろ?」


確かに詐欺の臭いはするものの、気付かないのも悪いし、そもそも、ギルドを利用しない日、というのはなかなか発生しない。

なので、実質的にはそこまで酷い影響は出ない。


「幾らまで膨らんだんだ?」


「限度額の5000万まで・・・」


限度額なんてあったのか。


「5000万なら、1回ダンジョンに行けば、お釣りが来るだろ?」


「普通は来ないと思います」


月花が口を挟む。


「じゃあさ、何かお金儲けの手段を教えてくれよ」


「・・・アイテムを採取して売るとか、レア宝石を探して売るとか、ダンジョンでレア装備を見つけて売るとか・・・」


「そこを具体的に頼む」


攻略情報の共有。

積極的にやる人はいるらしいが、俺は基本的にやらない。

自分で見つけた情報は、自分のものだ。

とは言え、ここで黙っていても面倒なだけだろう。


「君の職業とレベルは幾つだ?それによってお勧め出来る物は異なる。レベル300程度の戦闘職なら、夜光茸の採取がお勧めかな」


「職業は剣士3次、ブレイドマスター。レベルは2300だな」


「強いじゃないか」


そこのレベルになるまでお金はどうしてたんだ。

5000万とかはした金だろ。

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