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リヴァイアサン討伐隊

街に着くと、初期装備のキャラがうろうろしている。

・・・コモンとは言え、装備が揃っているのは不自然だったか?

まあ、貰った事にしよう。


各所で、初心者支援、若しくは、囲い込みが盛んだ。

初心者育成からの、ギルドメンバーの勧誘。

他のゲームでも、一般的な流れだ。


NLJOではどうか分からないが。

・・・大抵は、純粋な親切心で、その後のギルドへの参加等は任意だが・・・

酷い所だと、ギルドへの所属強制、ギルド行事や戦闘等への参加強要。

また、異性への交際の強要、といった可能性も有る。


最初に誰に助けて貰うか・・・これは、ネットゲームにおいて、将来を決め得るような・・・重要な選択だったりする。


さて、どうするか。

何処かに所属するのも悪くないのだが。

前作では、結局、他人のギルドに参加して、って事は無かったからな。


いきなりギルド参加は重いな・・・


「初心者さん、色々教えますよ〜」


ふと見ると、低レベルのキャラと、少しマシなレベルのキャラが、固まって座っている。

少しマシなレベルのキャラが、シャウトをしている。

あれは・・・初心者支援PTかな?


行ってみるかな。


上部に名前が表示されている。

ライト、か。


「おはよう御座います。はじめまして」


「おはよ〜」


ライトが気さくに挨拶を返す。


「色々教えて頂きたいのですが、お願いできますか?」


「勿論だよ。まず、PTに誘うね。PTチャットで色々教えているんだ」


「お願いします」


街の中が静かに思えても。

実際には、多くの会話が飛び交っている可能性がある。

今は、PTチャットで会話していた訳だ。


PTチャットは、周囲のPTメンバーだけが聞こえる会話。

離れたPTメンバーにも聞かせたい場合は、PTシャウトを使う。


<PT『リヴァイアサン討伐隊』から加入申請が来ました>


初心者支援PTだよな?

OK、と。


<PT、『リヴァイアサン討伐隊』に参加しました>


PT情報を表示してみる。


ライト ニンゲン 男 Lv.72 ナイト Lv.24

レイ ニンゲン 女 Lv.1 アコライト Lv.1

ユウタ ニンゲン 男 Lv.1 アコライト Lv.1

サクラ ニンゲン 女 Lv.1 ファイター Lv.1

エレノア ニンゲン 男 Lv.1 メイジ Lv.1

トキ ニンゲン 女 Lv.1 マーチャント Lv.1

カギロイ ニンゲン 男 Lv.1 ファイター Lv.1


全員、ニンゲンか。

他にも入っているようだが、此処にはいない。

固定PT、PTを解散せず、ギルド代わりに使っているのだろう。


(今作から、種族はニンゲン以外選べなくなった様ですね)


そうなのか。


「初めまして。私はカギロイです。ファイターです。よろしくお願いします」


PTチャットで挨拶をする。


「ナイトの、ライトだ。第3次βテストからプレイしている。分からない事が有れば、何でも聞いてくれ」


(第3次βテストからプレイしているのに、そんなにレベルが低い理由が分からない。ご主人様はそう仰っています)


言ってない。


オトメの無茶振りにつっこんでおく。


ライトは、オーソドックスな、フルヘルムにフルプレートの見た目。

顔は分からないが、声は若い。


「こんにちは!アコライトのレイだよ!よろしくね!」


レイが元気に挨拶する。

透き通った桃色の髪。

活発そうな印象の、ショートヘア。

アコライト標準の、白いローブを着ていて、それが似合っている。


「初めまして、ユウタです。僕もアコライトです」


穏やかな好青年。

清流を思わせる、透き通るような青い髪を、腰まで伸ばしている。


こちらは、黒い服に着替えている。

防御力は、初期服とあまり変わらないようだ。


「サクラだ。同じファイターだな。よろしく」


燃え盛る様な赤髪。

腰まで伸ばしているが、乱雑に伸びている感じだ。

少し肌が露出するタイプの、ブレストプレート。

動きやすさ重視の様だ。


「エレノアです。メイジですぅ」


穏やかに挨拶する。

明るい緑色のショートヘア。

やはり初期装備のローブ。

服に着られている印象を受ける。


「トキだにゃあ。非戦闘職の商人だにゃああ」


テンション高!

ロールプレイ、口調を演じているタイプ。

白髪のショートヘア、猫目。

そして・・・詳細は分からないが、結構レアリティの高い武具を身に着けている。


(武具の解析が完了しました。レポートを参照しますか?)


要らない。

オトメにつっこむ。

そんな情報は必要じゃない。


それにしても・・・昔、友人に同じ語尾の娘がいたので、少し感慨深い。

友人と・・・そして多分、従魔と。


(不躾な輩ですね。消しますか?)


消さないよ?!

ロリア、そういうキャラじゃ無いよね?!


「にゃ、カギロイさんが面白い顔をしてるにゃ?」


やばい、ツッコミの影響が顔に出ていたか。


「ははは・・・よろしくお願いします」


俺は、再度頭を下げた。

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