古池徹夜
皆様の評価とブックマークに感謝して男性視点を書いてみました。
ありがとうございますm(__)m
昼休みと同時にメールが届いた。
今夜の『合コン』の案内だ。
まさかないとは思っていたが、無視されなかったことに一先ず安堵する。
場所は会社近くのカジュアルレストランの個室。
朝から今までの時間でこの手際の良さ。午前中仕事してたのか?と普通なら思うところだが、あの笹城万葉はまったく抜け目なく仕事の方だって恐ろしいほどよく出来る。
その上『お前、どこのスパイだ?』ってくらい噂話からあちこちの機密情報まであらゆる情報を握っている。
おまけに御池千弥の親友の座を死守している……
とにかく、絶対、何があっても『敵』に回してはいけない相手があの笹城万葉だ。
当然性格も悪い。出来れば関わりたくない。が、まったく背に腹は代えられない、マヨケチャが親友同士である以上避けては通れない関所みたいなものか…?
うん、悪代官、ぴったりだ!
一人悦に入りながら出席の返信をして仕事に取りかかる。とにかく今日は残業出来ない。昼休み返上で頑張らなくては……
少し手間取ったがなんとか仕事を終わらせ会社を出ればマヨケチャが少し前を歩くのが見えた。あちらは着替えている間にこの時間になったんだろう。
そのまま距離を保ちつつ後に続く。
女性にしては高い身長の万葉と小柄な千弥。後ろから見ても対称的な二人だ。
まったく正反対な二人が何故にそんなに仲良くなったんだか。
一流と言われる企業、しかも女性は殆ど派遣で正社員はほんの数人しか採用されないところでの採用。かなり優秀なはずなのに…どこか抜けてて危なっかしい千弥を見ていられなかったんだろうが、姉御気質なのか母性愛に目覚めたのか保護本能が刺激されたのか単なる好奇心か…
その辺りはよくわからないが何故かいつも千弥の横に常に張り付くように居座っている存在が笹城万葉だ。
それは同期の男達も同じような感じで、お子様な千弥を愛でて楽しむ会(通称『チャカイ』)がいつの間にやら結成されていた。
構成員はなかなか優秀で千弥を狙う先輩社員や取引先等 秘かに連携を取りながら撃退していく。
もちろん司令塔は万葉だが、メンバーは各々彼女はいたりするのでノリで面白がっているところが大きいだろう。ペットの子犬か子猿を愛でる感覚に近い。お陰で同期は皆仲が良いし結束が固い。
会場に着けば既に半分は集まっていて、招集時刻には全員が着席している。会員皆の要領と手際の良さそして結束力に呆れる。それだけに気を抜けないんだよなぁ〜
もちろん一番恐ろしいのはあの悪魔だが。彼女の許可なく千弥に何かすれば制裁、仕返し、お仕置き…言葉を変えたところで一緒だがろくな目に合わないことは暗黙の了解。
過去の生け贄を振り返れば、もちろん実際には未遂にも拘らず残らず皆闇に葬られた。もちろんここにいる全員が協力者だが。
思考と現状にため息をつく。
既に可愛い酔っぱらいが誕生、一人で喚いている。
「もう〜、まったくしょうがないわねぇ〜」
女王様がやって来た。
「じゃあここの支払いは古池で」
「はあ?な、」
「支払い終わったら千弥の介抱よろしく。皆はこのまま二次会よ」
「…………」
良いのか……?
あまりのことに言葉が出なかった。今までは絶対自分が連れ帰っていたのに………
「そろそろ許してあげる、課長様…?」
昨日内々に打診があったというのに、まったく耳が早い。
「人参ぶら下げてたとはいえ頑張ったご褒美よ。
千弥もあなたにだけは遠慮なく好き勝手言えるし素をさらけ出してるもの。それに私の目は行き届くし…まぁ、良いんじゃないかしら……
ただし、ゆっくり、ね。お子様なんだから」
しっかり釘を刺して、タクシーを見送ってくれた。
折角なのでこのまま自宅に連れ込むことにしたのだか、なにぶんの酔っぱらい。
到着次第トイレに向かってそのままリバース。口をゆすがせようと洗面所へ連れて行けば入浴すると目の前でいきなり脱ぎだす。一人じゃ心配だと俺が一緒に入ってもお構い無し。
髪も身体も俺が洗い、揺れる股間に笑い、湯槽で浮き上がるイチモツに興味津々でつつきやがった。
これはもう知らないところでは飲ませられない………
道理で女王様が片時も離れないわけだ。
風呂上がりも俺が身体を拭いてやれば、そのまま出て行きソファに転がるので半分寝ているところに無理矢理水を飲ませる。
まったく、警戒心の欠片もない。
呆れて開いた口が塞がらないとはこのことか……
よくもまぁ、今まで処女でいられたもんだ。
くぅくぅと眠る千弥をベッドに運ぶ。
この俺をここまで振り回しやがって……
悔しいから何も着せず布団を掛けてやる。
俺のシャツを着たところもそそられるが、それはまた次回にしよう。
バスローブを脱いで隣に潜り込む。明日朝の反応が楽しみだ。
いかがでしたでしょうか……?
あ、石は投げないでっ!!