第24話 知ってました
「まあ、いずれにしてもまだまだ先の話よ。
新たなエレファスが完成したとて、魂が首尾よく帰ってきてくれるのか、またそれがいつなのか分からんしな。」
「でも、なんか不思議?
どうして、エレファスを飛ばせる世界で唯一の回転魔法を使えるのが、何でこんな田舎の普通の女の子、パルなんだろう。」
「チルさん、そ、それは、たまたまじゃろう。」
「そうですね、きっと偶然ですね、、。」
「そうそう、偶然、、じゃな。
ははは、わしも、正直びっくりしたわい。
おっ、クッキーいただくかの。
おおっ、これは美味いな。
わしも、分けてもらいに行かないとな。
テラさんといったか。
何かいい手土産はないかの、、。」
微妙な空気が続く中、パルがクッキーをつまみながらボソッと口を開いた。
「そんなの、決まってるじゃない。
私が王女様の娘だからでしょ。」
「ええっ、、、、、そんなぁ。」
〜ドカン〜
テオが盛大にひっくり返った。
「テオ、何びっくりしてるの。
そんなこと、だいぶ前から知ってたわ。
テオだって知ってたでしょ。
突然、都から転校生なんておかしいじゃない。
病気で療養って、、テオ、元気過ぎるしね。」
「ええっ、テオ。
パル、、、そうなの。」
「チル言えなくて、ごめんなさい。
隠してた訳じゃなくて、確信が無かったの。
だいぶ前からそんな気がしてた。
だって、お父さん、お母さんと髪も目も色が違うし。
学校で王女様の肖像画を見たとき、みんなあっパルだって言ってた。
みんなそっくりって言ってだけど、私もあれっ私かなって。
ても、確信したのはエレファスに触れた時。
王女様の感情が流れ込んできたから。
それに、あの時エレファスと一緒に助けに来てくれた人達、私がエレファスに乗っているのを見て涙を流してた、ああ王女様が帰って来たって。」
「ええっ、それでパルはどう思ってるの。」
「ただ、そうなんだって。
でも、私は永遠にお父さん、お母さんの娘パル。
チルの親友のパル。
そして、王女様は心から尊敬する王女様。
それだけのこと。
私を産んでくれた、育ててくれた全ての人を愛している。
今までもこれからも、それはずっと何も変わらない。」
「はっはっは、これは参ったわぃ。
王女様も、そして王様も、細かいことは気にしない方だったが。
それで、パルさんがエレファスに乗ってくれるのはどうしてかな。」
「ただエレファスが大切な友達だと感じるの。
戦争なんて、私、大、大嫌い。
だから私、絶対に魔法を戦争に使わない。
でも、戦争を止めるためなら頑張れる。
バーリさん、新しいエレファスは平和へ導くって言った。
だから、友達のエレファスと一緒にそれをやってみたいと思ったの。」
「それでパルはそれを知ってるって、お父さん、お母さんには伝えるの?」
「うーん、そこは悩むけど、、、でも私から言った方がいいと思う。
私は、変わらずずっとお父さん、お母さんの娘パルだよ、愛しているって。
それに、お母さんが心配なの、、、私もうすぐ16だし、、、。」




