表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/6

キャッシュコーナー

僕は五千円ばかりをおろしてパチンコに行きたいのだ。なのに先客がいた。

何だこのオバハンは。オバハンは何やら大量の通帳を持っている。

 カードだけでええやろ!僕は夏の暑さもあってイライラする。オバハンはやっとカードを取り出したかと思うと、金を引き出した。出てきた金はざっと三十万程。僕の預金額の十倍はある。

 まぁ、いい。早くその金を持って立ち去るがいい。僕はカードを握りしめて前進しかける。しかし何故だ。オバハンは退こうとしない。不審に思い僕はオバハンの手元を覗き込んだ。

は?通帳?

 オバハンはさっき引き出したばかりの金から五万程抜き取ると、その通帳に振り込んだ。

 その作業を僕は呆然と眺める。オバハンは大量の通帳にそうやって小分けしながら振り込んでいく。ついに僕はキレた。オバハンの肩を掴みふざけるな、と怒鳴りつけた。オバハンは目を見開き、固まったかと思うと突如、たすけてだれか!と叫びだした。

 たすけて、強姦よ!

 誰が貴様なんぞ襲うかい!クソババァ!

 不愉快にも程がある。僕は辺りを見渡して誰もいないことを確認した。そして、叫ぶオバハンを殴りつけた。ぐったりとして倒れ込んだオバハンのバックから十万ばかり奪い取り、僕はパチンコへ向かう。

 と、夏の暑さもあって妄想が膨らんだ僕が我に返ると、僕の前にいたオバハンはすでに消えていた。

 僕は五千円ばかりを引き出して、やはりパチンコに向かった。

 完

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ