私が大型トラックドライバーの9割は下手くそだと言う理由
悪口エッセイ注意
大型トラックドライバーには大きく分けて主に二種類の方がいらっしゃいます。
・交通法規を遵守し、ゆっくり走るタイプ
・素人さんの乗用車と変わらない運転をするタイプ
後者は問題外、前者は優良運転手さんだと思われる方が大半だと思いますが──
両方、9割が下手くそです。
ここで私の『上手い運転』を定義しておきます。
交通全体の『安全』と『円滑』を実現できるドライバーを『上手い』としています。
それはつまり、不要に周囲の交通とぶつからず、つまりは事故を起こさず、渋滞の元凶にもならないドライバーのことです。
特に周囲の交通とぶつかりがちになる場所といえば、『交差点』と『合流地点』だと思いますが──
社内ルールが厳しいS急便さんのトラックは横断歩道のある交差点では必ず一時停止をします。
この時、何のインフォメーションもなく、急ブレーキ気味に一時停止されるドライバーさんがほとんどです。ほんとうは一時停止なんかせずにサッサと行きたいけど、社内ルールだから仕方なく停まっているというのがありありと窺えます。急いで停まり、急いで発進されるのです。
何度後続車に追突されそうになってるところを見たことか……。
実際に事故になったことがあるかどうかは知りませんが、あれではしょっちゅうそういうことが起こっているのではないかと思えてなりません。
追突はしたほうが悪くなるのが常ですので、あれで結構稼いでらっしゃるのではないでしょうか。知らんけど。
交差点は事故の起こりやすい場所であり、渋滞の原因にもなりますが──
合流地点もその次にそうであるといえます。
この合流地点において、ドライバーの運転技能は如実に現れます。
残酷なぐらいに、そのドライバーが上手いか下手かが、さらされてしまうのです。
海老名ジャンクションは、違うところから流入してきた車列が二車線に並び、その先で圏央道に合流し、一時的に3車線になってから、やがて一番左側の車線が消失します。
ここは二車線区間では車線変更せずに並走し、3車線になるあたりから車線変更を考えはじめるのが安全で円滑な走り方です。
ところがここで左側車線、つまり下り方面から来た9割以上の車が、サッサと右へ車線変更してしまっているのが現状です。
朝の交通量が多い時間帯などは『並走してください』というアナウンスが流れるにも関わらず、二車線になったらサッサと、右側の車列に隙間がなくても、押しのけるように車線変更してしまうのです。左側は誰も走っておらず、ただの無駄な空間となっています。
そして、大型トラックの9割以上が、やはり二車線になるやいなや、右ウィンカーを出し、幅寄せをしてでも右側へ車線変更しています。
『早く車線変更しないと!』『乗用車にブロックされる!』みたいな慌てようです。
それを彼らは『余裕をもって早めに車線変更してるんだ』と言い張ります。
違うでしょう?
運転技能に余裕があれば、そんな一番交通が密になるところで入ろうとしないはずです。
3車線になれば交通量がほぐれます。そこまで行ってから車線変更するのが、交通をギッチギチにしてしまわない、つまりは『余裕のある車線変更』です。周りが一時的に『密』の反対、つまりは『疎』になるので、そこで車線変更するのが最も安全で、しかも交通全体に与える悪影響が少なく、つまりは円滑であるといえます。
運転技能に余裕がないから、早めに早めに、焦って、慌てて車線変更しようとするのです。
右側に隙間がなければぶつけてでも退けようとします。
大手の、交通法規を遵守しゆっくり走るタイプのドライバーさんでも同様です。
たぶんですが、会社から押しつけられているルールを守っているだけなので、こういう場所では素が出てしまうのでしょう。
実際、『この先工事中、3km先左側車線消失』みたいなところでは、それまでずっと左側車線を走ってらっしゃった大手運送会社の大型トラックは不思議なぐらい、すぐに右側に車線変更してしまわれます。
『スピードが出せないから、早めに出とかないと乗用車にブロックされる』とでも思われるのでしょうか?
仰る通り乗用車さんとスピード差があるのだから、それを前に行かせてから車線変更すべきだと思うのですが──サッサと交通を『密』にしてしまわれます。
交通全体の安全と円滑よりも、自分だけの安全と円滑を重視されてらっしゃる証拠だと思います。
それで乗用車さんから『これだからトラックは』と舌打ちされて、トラックも『乗用車速くてうざい』とか舌打ちして、悪循環が出来上がります。
それで大型トラックを見たら無理やりにでも追い越したがる乗用車さんが発生するのです。
結局は『トラック脳』になってらっしゃる大型トラックドライバーさんが多いのだと思います。
道路は譲り合いをするところです。
遅い車が速い車に譲り、速い車が遅い車に譲ることで、全体の『安全』と『円滑』が実現できます。
大型トラックが車線変更する隙間も作らず右側車線に壁を作ってブロックしてしまう乗用車さんも確かに問題ですが、速い乗用車さんにブレーキを踏ませてぬりかべのように前を塞ぐ大型トラックのほうも問題だと思います。
そして声を大にして言いたいこととして──
右側を塞ぐのは乗用車さんだけではありません。
大型トラックも、サッサと右側に要らぬ行列を作り、車間距離をギッチギチにしてしまう方が大多数です。
それは大手の交通法規を遵守し、ゆっくり走るタイプのトラックも例外ではありません。むしろ前述したように、そういうトラックほど右側を早めに隙間のない壁状態にしてしまいます。
『周囲は事故らせてもいいから自分だけは事故らないようにしよう』
あるいは
『みんながやっている間違ったやり方に合わせるのがスムーズだ』
と思っている。
そんな大型トラックが9割。あるいは99.999%。
だから私は『大型トラックドライバーの9割は下手くそ』だと言うのです。
仮にもプロならば、素人さんのお手本となるような運転をしてほしい。
素人さんに間違ったお手本を示し、素人さんが真似して下手になるのを手伝っているのが実情です。