きららとキラキラランド
ふわふわのおふとんにママと眠る。
「おやすみなさい、きらら。ステキな夢が見れますように」
「おやすみなさい。ママもステキな夢が見れますように」
あったかいおふとん…あったかいママのおむね…
ママにぎうっとされながら、きららはすやすや…
☆彡☆彡☆彡☆彡
『──ちゃん…らら…ちゃ……きららちゃん』
だれかがきららのことを呼んでる。
…だぁれ?
そう言いながら、きららはまぶたを開けたの。そしたらそこには、きららの手のひらにのった白くぴかぴかと光るお星さまがきららのことを見て、にこっと笑ったの。
『こんばんは。そしてようこそ!キラキラランドへ!』
『キラキラランド?』
『ここはきららちゃんの夢の中、夢の世界だよ』
『きららの夢?』
なんだか夜空のまんなかにいるみたいなところ。足のしたも頭の上も暗くて、その暗いなかに、こんぺいとうくらいの大きさの星から、サッカーボールくらいの大きさの星がちかちかぴかぴかしてた。
『さて、きららちゃん。今夜は私スターティスがきららちゃん…いえ、きららお姫さまのお供をさせていただきます』
きららの手のひらでお星さまがぺこりとしながら言った。
『…きららがお姫さま?』
『はい』
お星さまはうなずくと、きららの手のひらからくるりとまわって降りた。
すると、お星さまは絵本にでてくる王子さまみたいなカッコいい男の子になったの。
『お星さまカッコいい…』
『ありがとうございます』
にこっと笑うお星さま。ふわふわとした金の髪が揺れてきらきら光る。
『では、きららちゃんに魔法をかけて、もっと可愛く美しくしましょう…』
お星さまはそう言うと、ふたつくっつけた手のひらからキラキラとした光を出した。
『きららちゃんをお花のように、もっともっと可愛く美しくさせよ…』
目をつぶり、お星さまが手のひらの光になにか言ってふうっと息をふきかけた。すると、細かい金の砂みたいなものがキラキラときららの周りを囲み、きららはまぶしくてぎゅっと目を瞑ったの。
しばらくすると。
『目を開けてください、きららちゃん』
お星さまの声がして、きららはおそるおそる目を開けたの。そしたら目の前に大きな鏡があって。そこには。
『え?これきらら?』
『はい』
ふわりとしたピンクの薔薇さんみたいなスカート。首にはキラキラとしたちっちゃなお星さまのネックレス。頭には金色のキラキラとしたティアラ。お姫さまの格好をしたきららが鏡に映っていた。
『きららほんとうのお姫さまみたい…』
『いいえ。あなたはお姫さまですよ、きららお姫さま』
にこっと笑い、お星さまはきららの前にそっと手を伸ばした。
『では、きららお姫さま。私の手を…』
お星さまの手にきららの手をそっと重ねると、お星さまはきららの手にちゅっとキスをし、きららの手を握った。
するとふわり…と体が浮き、お星さまに手を引かれながら、きらきらちかちかとした夜空のような世界を飛ぶの。
きららたちが飛んでると、たくさんの流れ星がシャランシャランと、きららたちについてくるようにして夜空のような世界を流れたの。
『うわ~…キレイ』
『あなたもキレイですよ、きららお姫さま』
きららの手を引きながら、お星さまはきららの方を向いてにこっとやさしく笑った。
夜空のような、星がちかちかぴかぴかした世界。きららの夢の世界。
王子さまみたいなカッコいいお星さまと手を繋ぎながら、流れ星さんたちといっしょにキラキラランドを飛び回る。
きららのすてきなすてきな夢のおはなし。