のんきな冒険
「お久しぶりです、師匠!。」
「その声は、カケルですね。」
「師匠1人なのですか?。」
「えぇそうですが。カケルこそ何してるのですか?。」
「僕は、クエストを進めているところです。聞いてくださいよぉ。」
あっ、これ長くなるやつだ。クエストの話になった。内容はこうだ。思い出のかけらを集めて欲しいというのだ。前の街で受けたクエストなのに、この街でないと、進まないのだという。
「それは災難でしたね。それでは私はここで。」
「え、行ってしまうのですか。一緒に。」
「嫌です!。貴方といるといつも大変な事にあうので。」
「師匠この後空いているんですよね?。」
「確かに空いていますが。」
師匠は、渋々ついて行くことにした。
「そういえば、そのメガネは?」
「これはですね、クエストを受けた後に貰ったんです。これで思い出の欠片が見えるのだとか。
この後、街にある思い出の欠片を拾い歩きました。
「カケル、あと何個ですか?。」
「三個です。」
三個を集め終わると、突然自分達の回りを魔法陣が覆い、意識が遠のいていく感覚が襲った。
夢を見ている。カケルと出会った時の思い出だった。
「やばい、死ぬかも。」
カケル目掛けてモンスターが剣を振りかぶる。
「ちきしょ!。」
振りかぶった剣がカケルではなく、何か別の硬い物に当たった音が聞こえた。
「大丈夫か。動けるなら洞窟の外え!。」
言われるがままに洞窟の外目掛けて必死に走った。
「助けていただいてありがとうございました。」
街まで送ってもらい別れる間際に、
「僕を弟子にしてください!。」
「弟子はとらないし、用はそれだけ?。それでは。」
「いいじゃないですかぁ。お願いします。」
「嫌です。てか、離してください。」
弟子をとることになりました。
意識が戻ってきて、先ほど見ていた懐かしい景色とは異なり、いつの間にか、街の椅子に腰掛けていた。手元にはクエストの依頼書があり。
「注意書き、このクエストは二人以上で進めていた場合、集めている最中にお互いの思い出をのぞき見られる事があります。」
なぁ!。こいつは何を見ているのだ。まさか、恥ずかしい思い出でものぞき見られているのか!。少し強引なやり方で起こし夢の内容を聞いてみることにした。
「えっとですね。師匠が風呂に入っているところから。」
「もういい。それ以上言うな。」
「いやぁまさか、師匠があんなことしていたとは思いも。」
頭に少し痛みを感じた。