第87話 エピローグ
結局、魔の山の野営地からは、気のいい黒猫バスことアズキさんに乗って下山することになった。
みょーんと身体が伸縮自在なので、何人でも乗せられるのだ。みんな、あずきさんのもふもふの虜になっていました。
でも父さんや母さん、護衛の人たちに攻撃されたらたまらないので、みんなから見えるあたりからは歩く。
アズキさんは、柴犬サイズの魔王に合わせて小さくなって半歩前を歩いている。側近というよりは、頼れる母ちゃんって感じだ。今世の魔王は、アズキさんに育てられたから、気のいい魔王になったのかもしれない。
家に帰ると、みんなはまたバーベキューをしていた。なんか楽しそうだ。山に入った娘や友達が心配ではないのか。
「あっ、ミア達だ。おかえり〜!」
「あっ、おかえりっす〜」
護衛のお兄ちゃんたちも、すっかり辺境の生活に馴染んでいる。
「どうだった、どうだった? 魔王は倒せた?」
「あれ? また従魔が増えてない?」
わらわらとみんなが集まってくる。
「えーご紹介します! わたしの新しい従魔、アズキさんです! なんとアズキさん、魔王の側近でした。 それから大きさが自由自在、さらに、中に乗り込める〜! さ、ら、に! 空も飛べるのです!」
ちょっと、紹介に熱が入りすぎてテレビショッピング風になってしまった。
『あれまあ、熱烈紹介だね』
そう笑いながら、大きさを変えたり、翼を出したりしてわたしの紹介に合わせてくれる。
「ええええ〜!? 魔王の側近!?」
「ふふふ。そうなのだ。でも、こちらの可愛い柴犬さんをご覧ください。こっちは聖女クリスの従魔だよ」
「わたくしの従魔の名前はシュバルツよ。実はシュバルツは魔王なの」
美少女クリスが、ヘッヘッヘッヘッと呼吸をしている柴犬を撫でながら紹介する。
「ええー? 魔王? うっそだー。だって、こんなに可愛いのに……」
「俺様のこのカッコ良さにオーラが分からないだと?」
「……しゃ、しゃべったぁ……!?」
愛くるしい柴犬の姿で全く威厳はないが、レオ様によると魔王で間違い無いらしいしな〜。
そんな感じで、あっという間に長期休みの一大イベント、魔王討伐(?)も幕を閉じた。
でもみんな、ここでの暮らしが気に入ったらしく、なかなか王都には帰ろうとしない。
「長期休みギリギリまでここにいる……」
そう言いながら、縁側で寝転がっているのは王子達だ。こんなの学校の貴族の皆さんには見せられないね。
二年生が始まったら、どんな日々が待ってるのだろう。また楽しいといいな。
そんなことを考えながら、モフモフ達に包まれている。巨大化したアズキさんにもたれかかりながら首のところにライくん枕、お腹の上にホッシーさんとライくんだ。
あー幸せ!
転生させてくれてありがとう、女神様!
今後も、モフモフパラダイスに向かって頑張るからね〜!
これにて【ねこ魔女】は完結です!
もしかしたら、いつか二年生編を書くかもしれないし、卒業後のスローライフ編も書くかも、ライくん視点や、色んな視点も書き足したい……!
あれ、まだ書くのかな?
こんなつたない物語を読んでくださった皆様、感想やレビューをくださった方々、本当にありがとうございます!
今後は、むか〜し書いて途中で放っておいた小説を「なろう」に発見したのでそちらを手直ししつつ、続きを書いております。
題名: 『にゃんジョン』でスローライフ!~白猫着ぐるみで最強にゃっ~
四年くらい前に書いていた物語なのに、なんか結局、猫が好きなんだなあ……と改めて思いました。
あ、それから誤字脱字報告ありがとうございました。この機能に先ほどようやく気がつき直させてもらいました。
それでは! ありがとうございましたっ!




