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第65話 あっという間に対抗戦の朝

 毎日を楽しく従魔達と過ごしているうちに、あっという間に寮対抗戦の日が近づいてきた。


 寮ではルイスが指揮をとっていて、マオ寮が初めて一致団結しているように見える。

 実際のところは、一致団結というよりは、腹黒ルイスが一人一人のやる気というか、やらなければならない気を起こさせているように見える。

 未来の王様、子どものうちからすごい能力である。


 そういえば、寮対抗戦の観覧チケットをもらったので、チャーリーと孤児院のみんなにあげたり、一応家族にも送っておいた。

 まあ、父さん母さんが辺境から来るとなったら間に合わないと思うんだけどね。来れなくても、チケットは思い出にとっておいて貰えばいいと思って!


「そういえば、ルイスの桜姫は、いつ来るの?」

「伯母様は、当日直接会場に来るって聞いているよ。その日の夜は伯母様達と会食なんだ! 褒めてもらうために対抗戦、頑張らなくちゃ」

「わたしも頑張るからね〜!」


 従魔と一緒の障害物競走は、ぶっつけ本番らしく、毎年障害も色々と工夫が凝らされて変わるらしいので練習はできないけれど、空を飛ぶリレーの方は、先輩方やヴィーちゃんと、ちょこちょこと練習をしています。


 そうなのだ。ヴィーちゃんも出るのです!

 ヴィーちゃんは直線コースを担当です。ヴィーちゃんは、上手に曲がれないけれど直線の速度はすっごい速いの。


 そのヴィーちゃんから、うまくバトンを受け取るのがわたしの仕事ってわけ。うん……。難しい。だってヴィーちゃん減速しないから。


 バトンの受け取りには、手にライくんを嵌めて受け取ることにしました。衝撃吸収と、粘着力でバトンを落とさずにキャッチできるのです!

 ライくん、衝撃で痛いかなあと思ったけど『もちもちボディで余裕さ!』と言っていたので安心です。従魔と一緒に参加できるって聞いて一安心です。

 素手でヴィーちゃんのバトンを受け取る気にはなれません。


 ほら、今も練習中なんだけどね。ヴィーちゃんがすごい勢いで突っ込んできている。

「ミーアーーーーー!」

 距離を計って……わたしもロケットダッシュ! ライくん手袋の右手を後ろに出して、わたしは前に集中。

『来るぜ、来るぜー』

 ライくんからの報告を聞きながら、衝撃に備える。


「あっれ〜!?」

 衝撃がこないと思ったら、ヴィーちゃんがそのまま叫びながら爆速で横を通り過ぎていった。


 ……。うん。まだまだ練習が必要なリレーです。心配になっちゃうな〜!

 ちなみに、わたしから先輩へのバトン渡しはとってもスムーズですよ!


 そんなこんなで、あっという間に寮対抗戦の日だ!

 ヴィーちゃんとのバトンの成功率は3%ぐらいだけど……。ヴィーちゃんは本番に強い、ということにしておこう! 落としたらルイスに怒られるしね、頑張らねば。


 今日の寮の朝ごはんは、カツ丼である。朝からカツ丼! 

 縁起を担いで、やる気満々である。


「カツ丼、美味しいねぇ」

「美味しいけれど、朝からだと胃がもたれそうだわ」

「あっちで消化用のポーションを配ってたぞ」

「わざわざポーション用意してまでカツ丼を食べさせるなんて、やる気いっぱいね」


 消化用ポーションも、あとで念のため飲んでおくけれど、わたしの胃は多分大丈夫だな。

 たっぷりのお米に、熱々のカツの卵とじ。出汁が効いてて、玉ねぎが甘くて、卵がぷるん。は〜幸せぇ〜。

 黙々と食べる。


 従魔組もカツ丼を堪能しているようだ。

『吾輩、こんな美味しいものを食べられるなんて従魔になって良かったにゃ』

『ホッシー、頬袋にも入れてるのか?』

『そうにゃ。あとで観戦中にもちょっと食べるにゃ。欲しかったら分けてあげるにゃ』

『むむ……我にはお腹のポケットがあるからな』

『えーじゃあ俺も一部未消化のまま体に残しておいたほうがいいかなあ』

「ライくん、それはやめて欲しいなぁ〜。あとで対抗戦で、美しい透き通ったボディをお披露目するわけですし」

『はっ! そうだったそうだった、俺様のお披露目だからな!』

 とりあえず、ちゃんと消化してくれたみたいで良かった。食べかけのカツ丼がボディに入ってるスライムとレースに出るのは、ちょっと嫌だからね……!

 

 朝ごはんのあとは、寮の談話室に生徒全員が集合だ。寮監のケト先生もいる。普段は、木の上や庭で日向ぼっこをしているのを見かける。久々に起きているケト先生だ。


「みんな、おはようニャ〜。今日は寮対抗戦にゃ。マオ寮は普段は、あんまり気合を入れないんだけど、今年は違うにゃ。たまにはマオ寮の底力を見せるにゃ」

 横でルイスがうんうんと頷いている。

 ルイスに言わされてない? きっとケト先生もルイスに脅されているのだろう。またたびでも、目の前にぶら下げられたのかもしれない。


「まあ勝利も大切だけれど、楽しむことも大切にゃ。でも勝ったらもっと楽しいから頑張るにゃ。勝ったら御馳走にゃ」

「「うおー!」」

「「御馳走!」」


 御馳走と聞いて、途端にやる気を出した先輩方。変人でも食い意地は共通なのだ。


 さあ、いざ! 寮対抗戦にゃっ!











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