第50話 エスニック料理を作ったよ
調合の授業が早く終わったので、今日は寮に帰って料理を作ることにする。お部屋には立派なキッチンがついているのです。
この前、市場で買ったエスニック食材を使ってみたかったのだー! 買ったものを並べていく。
ナンプラー、パクチー、レモングラス、ミント、バイマックルー、赤唐辛子、フォー、ビーフン、ブン、ココナッツ、生春巻きの皮、タピオカ……。あとはジャスミンティーも! 他にも色々と買いました。
何から作ろうかな?やっぱり生春巻きは必要だよねぇ。
まずはヌクチャムソースを作る。あの生春巻きによくついている甘酸っぱいソースだ。大根と人参を千切りにして、塩ひとつまみをふって揉んでおく。
ニンニクと赤唐辛子はみじん切りにして鍋に入れて、お酢とナンプラー、砂糖、水を入れて沸騰させて。冷めたら、絞った大根とニンジンを合わせて出来上がり!
これは何にでもあうので鍋いっぱい山盛り作っておいた。
魔法鞄に入れられるから、便利である。
次は生春巻き。まずはブンという米粉の細い麺を水に浸しておく。これは30分くらいしたら茹でて切ります。前世では水に浸しておくっていうのを知らずにそのまま茹でて、なんとも言えない食感の麺になったことがあるんだ……。
あとはキュウリ、ニンジンなどを千切りにして、茹でた海老と一緒に、生春巻きの皮で巻き巻き。
あ……。これ、どうやって保存しよ。くっついちゃうよね?
「ライくーん。これ、スライムラップで巻いたらくっついちゃうかなあ?」
『ん? 生春巻きか〜。内側をワックスペーパーみたいにしてみる?』
「え、そんなことできるの……!?」
『あたぼうよ! 俺っちすごいスライムだからな!』
みょーんと伸び縮みする、猫耳スライムが可愛い上に優秀だ。
「じゃあ、とりあえずこれお願いしても良い?」
『任せとけって〜』
生春巻きをライくんの口に入れて、取り出す。いつもより硬めのラップに包まれている。
「これ、試しに開けてみても良い?」
『もちろんだぜ』
ぺりぺり。
「おお!!! 中がツルツルで、生春巻きも全然くっつかないね!」
『そうだろう?』
「さすがライくん、すごいなあ〜」
結局、その最初の一つは、半分に切ってライくんとクロちゃんにあげることにした。さっき作ったヌクチャムソースをたっぷりつけてね。
『むぐむぐ。主、これ食べたことない味だが美味しいぞ』
『生春巻きの、モチーっとした皮がいいよなあ。野菜たっぷりで罪悪感ゼロだしな』
「ライくん、罪悪感も何も、おまんじゅうボディのくせに……」
『チッチッ、素敵なおまんじゅうボディのためには栄養バランスとカロリーコントロールが大切なんだぜ』
本当かなあと思いつつ、生春巻きをせっせと作ってはライくんの口に突っ込んでラップしてもらう。
あとは何にしようかな? タイカレー? パッタイもいいなぁ〜。
結局、ジャスミンライスを炊いて、グリーンカレーを作りました。あとはお肉はサテっていうピーナッツソースをつけて食べる焼き鳥にするのだ。大丈夫、ワイバーンは使わないよ?
たくさん出来上がった頃に、みんなが帰ってきた。
「ただいま〜!」
「おっ、なんだか良い香りがするぞ」
「なんだか嗅いだ事がない香りね」
「今日はね、この前市場で買った材料で料理を作ってみたよ。何料理って言うんだろう? 今日は食堂じゃなくて、お部屋でご飯を食べない?」
「女子会ってやつね!」
お部屋で食べるならリラックスした格好がいいよね、ということで、まずはお風呂に入ることにした。
女子会が楽しみなので、今回はお風呂はササッとザパッと。髪の毛は、全員スライムヘアパックであっという間にツヤツヤに。
ライくん、いい仕事してる〜。
お部屋で女子会ならデザートも必要だよね、ということで、デザートは食堂へ取りに行くことに。
お風呂に入ったので、寝る用の白猫着ぐるみを着て行く。マオ寮の人はみんな個性豊かなのであまり目立っていない。気がする。
デザートをせっせと選んでいると、後ろから声がかかった。
「なんだなんだ、ミア。俺とお揃いか?」
「レオ様っ! えへへ、寝るときは、いつもこれなんです」
「可愛いな」
そう言って、頭をポンポンしてくれた。ひょっ! ひょえー! イケメンボイスの聖獣様にドキッとしてしまった。
「きょ、今日は、珍しい食事を作ったのでお部屋で女子会をするのです。だから、もうお風呂に入ってリラックスモードなのです」
「よし、俺も行こう」
「えっ! 女子寮ですよ?」
「でもライもクロも入れるってことは、俺も入れるだろう?」
「そ、そうなのかな……?」
そこにオーランドがやってきた。
「ミア、騙されちゃいけないよ。レオはこんなにモフモフしてて可愛いけど、実際は、人……もごもご」
オーランドが何かを言いかけてたけど、レオ様の肉球によって阻まれた。うわぁ〜。肉球で顔をモフッてされるのいいな〜。
「とりあえず、今日は女子会だからお部屋でご飯を食べるね。オーランド達にもちょびっとお裾分けあげるよ」
そう言って、さっき作ったご飯を分けてあげる。成長期だから、定食のおかずに食べれるだろう!
「じゃあ、レオ様は一緒に来ます?」
「おう」
「おう、じゃないでしょ〜!もがっ……」
オーランドが何かを言いかけてたけど、尻尾で止められていた。羨ましいです。
さて、デザートいっぱい、モフモフ聖獣レオ様、とみんなと女子会! プラス、モフモフ会です!




