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第40話 テイマーの授業

 テイマーの教室は、どうやら校舎の外のようだ。

 地図を頼りに歩いていると、聖獣レオ様と、まさかのレオ様の頭に乗ってるライくん、そしてグルグル飛び回ってるクロちゃんに出会った。


「ちょっ、それ不敬なんじゃ……」

『レオ兄貴はお心が広い方なんだぜ!』

「うーん。良いのかなあ」

「なんなら、ミアも乗るか?」


 もっ! モフモフ……!

 レオ様からの素晴らしい提案に即うなずきそうになったが、さすがに、誰かに見られたら、すごい怒られそうだ。

 しかし、モフモフ……。


 乗りたいけど、流石にマズい、という心の葛藤が分かったらしい。

「ふっ。ま、そのうち、どこか人がいないとこでな」

 と言われてしまった。


「それより、どこに行くんだ?」

「今からテイマーの授業なんです」

「ああ、じゃあ厩舎か。暇だし、俺らもついていくか」

『賛成〜!』

『了解だ』


 トコトコみんなで歩いていくと、厩舎の外に大きな木があって、その下にピクニックテーブルがいくつか用意されていた。

 まさかの青空教室スタイルらしい。


 そこにはすでに、クリスとヴィーちゃん。それから、キラキラ第一王子のルイス、ブラコン第二王子のオーランド殿下、そして腹黒メガネのイーサン、アンディもいた。

「わぁ、みんないるんだね〜! イーサン君もこの授業取るなんて、なんか意外ですね」

「本当に、僕だって意外ですよ。正直、入寮するまでテイマーは一番興味が無かったのですからね」

『俺様、すごい〜』

 わたしの頭の上に移ったライくんが、ポヨポヨしている。


「ところで、呼び方、イーサンで良いです」

「え?」

「あ、僕も〜! オーランドで良いよ。ここにいるみんなも、僕のこと呼び捨てでいいからね」

「そうだな。俺のことも皆、ルイスと呼んでくれて構わないぞ」

「俺もアンディって……。あれ? もうみんなに呼ばれてるな」


「それならわたくしもクリスで良いですわ。人前では、整えるつもりですけれども、テイマーの授業や寮内で呼ばせていただきますわ」

「ボク、ヒマリ……」

「わたしはヴィクトリアでもヴィーでも良いぞ」


 なんだか改めて自己紹介みたいな流れになっている。

「わたしはミアね!」


 学園生活が楽しくなりそうで嬉しい。

 そこに「おお、賑わってるな」と先生がやってきた。


「あれ? ピーター先生だ!」

 担任の、ウサギのピーター先生がテイマーの先生だったらしい。


「そうだ。俺がこのクラスを担当するぞ。例年、一人か二人しか受講しないクラスなのに、今年は八人もいるとは」

「生徒はわたしたちだけですか?」

「そうだ、お前らだけだぞー」

「テイマーがそこまで不人気とは知りませんでした。モフモフパラダイスに近付ける一歩なのに……」

「お前ら、なんでテイマーを選択したんだ?」

 全員が一斉にわたしを見る。


 肩に止まってるネコフクロウと、頭の上で伸び縮みしているスライムを見て「ふむ。お前の影響か」と納得する先生。


「とりあえず今日は厩舎の魔物達に挨拶するぞ」

「ここの魔物さん達はテイムされているのですか?」

「いや、テイムはされていないが、飼い慣らされている魔物達だ」

「なぜテイムされていないのでしょう?」

「テイムするのにも魔力が必要だし、まあ主従お互いの気が合う相手が見つからないからだな」


 先生が厩舎を開けると、すごい勢いで動物達が出てきた。

「これって逃げないのですか?」

「この辺一帯、周りに柵があるだろ? あれはテイムされてないと超えられない柵なんだ。普段はこうして開け放ってるんだが、今日は一応初回授業だからな。俺が来るまでにトラブルがあるといけないから、みんなには中に入っててもらったんだ」


 中から出てきたのは、ハムスター、牛、虎、ウサギ、ヘビ、馬、羊、鶏、柴犬、猪の魔物バージョン達。

 十二支に近いラインナップです。

 ウサギはピョコピョコとやってきてピーター先生にへばりついた。やっぱり、ウサギ妖精の先生は、ウサギから人気なのだ。

 そこで、ハッと気付いた。

 やっぱりーーー! 虎さんが、虎獣人のヒマリにくっついてる……! う、羨ましい……。


「さて、基本の確認だが、皆、普通の動物と魔物の違いは分かるな?」

「はい、魔物の方が桁違いに強く、体内に魔石を有しているのが魔物です」

「魔物の方が美味しい……」

 補足のように呟いたヒマリの言葉に、魔物さん達が一瞬ドキッとしていた。虎さんが一瞬ヒマリから離れたよ。言葉は分からなくても、何か不穏な空気を感じ取ったのだろう。


「そうだ。じゃあ見分け方は分かるか?」

「はい! なんとなく感じる魔力でわかります!」

「そうだな。魔力の圧で分かる。これは一般的に、普通の魔力無しの人の方が敏感に感じやすい。魔力への耐性が小さいからな」


 この後も、魔物さん達を撫で撫でしながら先生の講義を聞いた。モフモフ最高。柴犬可愛い。


「よし、じゃあ授業の後半は、厩舎の掃除をするぞー。八人もいるんだから、すぐ終わるだろ」

「この掃除があるから、テイマーって人気が無いらしいわ」

「ああ〜なるほど」


「掃除かあ! 初めてだね、兄さん!」

「そうだな!」

 なぜか王子達は乗り気である。だいぶ不安だ。ホウキの持ち方とか知らないんだろうな……。


「えーここは、わたくし庶民のミアと、宿屋の娘ヒマリが仕切らせていただきますよ!」

 さあ、お掃除です!

 


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