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第15話 お風呂と万能スライム

 まずはクリスに手紙を書こうっと。あ、ペンやレターセットはあるのかな? 魔法鞄を探ると、ちゃんと入っていた。


 ペンは、美少女戦士に変身出来そうな可愛いペンだ。これも何かカラクリがあるのでは……? とりあえずトップについている魔石に魔力を流してみる。 目に見える変化はない。 まあ、いつか分かるでしょう!


 レターセットは二種類。あ、珍しく母さんの説明書きがついてる。なになに?「このレターセットは封をして魔力を流すと、母さんのもとに転送されます。お手紙待ってるわね」おお。すごい、魔道具のお手紙だわ。

 もう一つのレターセットは普通の物みたい。とりあえずこっちを出して、クリスに手紙を書いちゃいましょ。


 可愛い可愛いクリスへ

 宿が決まりました。「モフモフ亭」という、モフモフな夫婦のお宿です。夫婦は虎の獣人なの! とても優しかったけど、一瞬で魔法鞄持ちだとバレてしまいました。素早くお金を出したのがマズかったみたいです。この街で常識を養いたいと思います。

 早く一緒に街歩きしようね。わたしはいつでも大丈夫なので、空いている日を連絡してね。

 ミア


「よし。これで良いかな? クロちゃん、これお願いしたいんだけど、でも先にお風呂とごはんにしようかな。 その後お願いしても良い? あっ、クロちゃん、夜の飛行も大丈夫だよね?」

『了解した。むしろネコフクロウゆえに、夜の方が得意であるぞ』

「そっかあよかった。じゃあ、お風呂行こう!」


 ライくんを頭にのっけて、クロちゃんを肩に乗せ、大浴場へ向かう。あ、鞄はブレスレット形態に変えてあるよ。


「おっふろ、おっふろ〜」

 脱衣所に着くと誰もいなかった。貸し切りだ。素早く服をブレスレットに閉まって洗い場へ向かう。


 まずは、クロちゃんを洗っちゃいましょう。さすがモフモフ亭。獣毛や羽毛に優しいソープが置いてある。気持ちいいのか、目を細めるクロちゃん。

「よし! きれいになりました。次は、ライくんだよ〜」

洗い場をポヨヨンとジャンプしたり、つるる〜んと滑ったりしていたライくんが戻ってきた。

『やった〜!』

「でも、ライくんって洗う必要あるのかな……?」

『ミアねーちゃん、雰囲気だよ、雰囲気』


 とりあえずライくんにソープをつけてモミモミしてみる。なんていうか……。わたしの体を洗うスポンジにしたくなってきたけど我慢だ。

 気持ちいのか『うぃ〜』と声が出ているライくん。水で流しておしまい!


 次はわたしだ。

『ミアねーちゃんは僕が洗ってあげるよ!』

 そう言うなり、ライくんに包まれてしまった。顔だけ出てる。

「これ髪の毛溶けちゃったりしないよね!?」

『ちっちっ、僕がそんな間違いすると思う〜? 大丈夫だよ、たぶん』

 たぶんって言った……。


 そして、あっという間に綺麗になった。お肌がスッベスべだ。まあ、もともと七歳児のお肌はすべすべだったんですけどね。髪の毛も溶けてなかった。


 さあ、湯船へレッツゴー!

 クロちゃんは気持ちよさそうに、ぷかぷか浮いている。ライくんは、ビヨーンと広がってみたり、縦に伸びたりしている。いろんなところにお湯を当ててるのかなあ……?

『そう言えば、ミアねーちゃんの顔パックがまだだったな!』

 そう言うなり、わたしの顔に張り付いた。ちゃんと目鼻口の部分だけ空いている。

「おおっ! 冷んやり気持ちいい!極楽極楽〜」


 お風呂に入りながら、スライムパックをしている七歳児。クロちゃんはのぼせたのか、なぜかわたしの頭の上に載ってるし、ちょっとシュールな光景だ。誰かに見られたら気まずい。


 そう思っていたら、ちょうど誰かがお風呂のドアを開けた。目が合う。

 そして、閉められた。

 また、そろそろと少しだけ開いて、隙間から見られている。


「あのっ! わたし、怪しいものではないので!」

 あんまり説得力ないけど。


 恐る恐る入ってきたのは、虎獣人の女の子だった。か、かわいい! 同じ歳くらいかなあ? 宿の夫婦の子かもしれない。

 急いでライくんを顔から剥がす。『いやぁ〜ん』と言っていたけど気にしないぞ。


 彼女は洗い場で身体を洗い始めた。お風呂で出会ったからと言ってわざわざ自己紹介するのもなんだか気まずいし、洗っている姿をじっと見つめるのもダメだ。

 そろそろ熱くなってきたし、のぼせる前に上がることにした。

「よし、クロちゃん、ライくん、そろそろ出るよ〜」

 二匹を連れてお風呂場から出る時に女の子と目があったので、会釈してみた。あちらもペコっとしてくれたわ。ちらりと見えた虎のしましま尻尾がかわいい!


 脱衣所に戻り、髪の毛を拭きながら、ふと思った。

「ねえねえライくん、水だけ吸収するとかもできるの?」

『お安い御用だぜ!』

「じゃあさあ、髪の毛の水だけ吸収したりしたら乾くのかなあ?」

 そう言うなり、ライくんがピョーンと登ってきて、頭を包み込んだ。猫耳は残っているので、なんて言うか猫耳のニット帽をかぶった人みたいになっている。あっという間に乾いたみたいで、おまんじゅう型に戻ったライくん。


「おおっ! ツヤツヤのサラサラだ!」

『あったりまえよ。トリートメント効果も足しておいたからな』

 ドヤ顔で、ミョーンと伸びてるライくん。なんかスゴい多芸のようです。スライムってすごいなあ!


『わ、我だって、主の役に立つぞ!』

「わかってるよ、クロちゃん。君はわたしの最初の従魔だよ! あとでお手紙も届けてもらうんだから」

 ああ、わたしの従魔達がかわいい!


 さて、お風呂に入ったし、宿から出る予定もないので、猫パジャマを着ることにした。さっきまで着ていた旅装束も、一度閉まったから綺麗に浄化されているんだけれど、まあ夜だしパジャマでいいよね?


 猫パジャマを着て、夜ごはんへレッツゴー!

 ごはんは食堂って言っていたから、このまま食堂に行っちゃおうっと。もうお腹ペコペコ! 楽しみだな〜!

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