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39-19 魔王との対決(1)

 ラウエル王の幕舎

 「バカな! 有り得ない。 あの者たちは何者だ」とグレリュウス。 その言葉にも表情にも、余裕は無くなっていた。

「あの者達が、私に敵対している王達です。 特にあの黄金の鎧をまとっているのが、この軍勢の首領です」

「そうか、ならばあの者を倒せば、終わりだな」

「ですが、今ご覧になったように、なかなか手強いですぞ」

「我が直々に相手しよう」 グレリュウスはそう言うと、立ち上がった。


 戦場では魔王軍はほぼ壊滅しており、勝敗は決したかに思えた。 すると、北の紫の陣営から急速に近づいて来るものが見えた。 姿は良く判別出来なかったが、背中に悪寒が走った。

(来る! とんでもなくおぞましいモノが) ヒョウマやアンドレアス等もそれは感じ取ったようだった。 それは俺の前まで来ると、空中で止まった。 空中で浮かんだまま腕を組み、俺を値踏みするように金色の目で見つめた。 俺は震えが止まらなかった。

(こいつが魔王だ、間違い無い。 将軍達も強かったが、勝てない相手だとは思わなかった。 だがこいつはヤバすぎる。 勝てる気がしない)

「クソッ、相手が悪すぎる」 アンドレアスがこんな弱音を吐くのは珍しかった。


 「見事だ。 ドラゴンの助けがあったとは言え、よくぞ我が兵達をここまで追い込んだ。 名を聞こう」

「私はカケル・ツクモ。 貴方が魔王ですか」

「そうだ、グレリュウス・ファゥツェランだ」

「もう、お終いにしませんか? これ以上は無駄な戦いでしょう」

「何を言う。 これからが面白いのだろう。 お前達が自分の無力さに絶望し、泣き叫ぶ姿を見るのがな」 グレリュウスはそう言うと不気味に笑った。

「させるものか!」

「そうだ、抗え。 無抵抗ではつまらんからな。 まずこれは今までのほんの礼だ」 グレリュウスはそう言うと、左手を緑のレギオンの兵達に向けた。 掌から赤い稲妻が絡みつくようにほとばしる赤い光が出ると、空気を振るわしながら緑の兵達を襲った。 するとレギオンの兵達は何が起こったのかも分からない間に、数百人が一瞬で蒸発して消えた。 地面が赤く融けていた。


 「何だと!」 セシウスが声を上げた。

「気にいってもらえたかな? ではこんなのはどうだ」 今度は左手を空に向けて上げた。 そして標的を探すように見渡したかと思うと、人差し指を曲げた。 すると空から轟音とともに光が発せられ地面を直撃した。 それは数十メートルの光の束で、俺やアドルの雷撃の比ではなかった。 それが落ちた場所は金の軍勢のど真ん中だった。 千人規模の兵士が一瞬で燃え上がり、僅かな炭状の物が地面に残った。


 「赦さない!」 アンドレアスは地上から大きな火球を、魔王めがけて放った。 グレリュウスは下を見ることも無く、右手で打ち払った。 そしてその右手をアンドレアスに向けた。 するとアンドレアスのいた地面が突然爆発し、そこに大きな穴が空いた。 アンドレアスはとっさに後方に飛び去り、難を逃れた。

(全ての攻撃のレベルが違う。 こんなの倒せるのか?)

「チョロチョロとうるさいネズミどもめ、まとめて相手してやる。 かかってこい」


 俺達は魔王を取り囲んだ。 そしてドラゴン達が更に遠巻きに成り行きを見守っていた。

(ここで止めなければだめだ。 これ以上攻撃はさせない)


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