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17-5 奪還作戦(1)

 藍のレーギア

 俺はスウゲンと藍の戦力強化案について打ち合わせをしていた。 すると突然ジュリアンから念話が入った。


 「カケル様、緊急事態です。 ユウキ様とホーリーが銀のレギオンに捕まりました」

「何だって! 分かった、すぐ戻る。 セシウスさん達を集めておいてください」

「承知いたしました」


 俺の異変に気づき、スウゲンが声をかけた。

「カケル様、どうされました」

「ユウキとホーリーが銀のレギオンに捕まった」 俺は立ち上がると、側にいたシュエンに言った。

「これ以降のスケジュールは全てキャンセルしてください。 すぐ緑のレーギアに戻ります」 そして部屋の外にいるレオン達のところへ行こうとして足を止めた。

「スウゲンさん、一緒に来てください」

「かしこまりました」


 緑のレーギア、会議室

 俺達が戻ると、既にセシウス、トウリン、グレアム、ファウラが既に席に着いていた。 ジュリアンもいた。 俺はいすに座るやいなや言った。


 「ジュリアン、状況を説明してくれ」

「はい、つい30分ほど前、ホーリーが念話を送ってきました。 銀と黒の戦闘を観察中、銃を持った兵士達に囲まれ捕まったとのことです。 敵は観察地点に事前に潜伏していたとのことです。 ユウキ様がとりあえず従うことを選択されたとのことです」

「クソッ、だから危険だと言ったのに」

「銀の兵が観察地点に潜伏していたと言うことは、こちらの動きが正確に読まれていたということになりますね」とトウリン。

「銀のレギオンの情報もなかなか入りにくいですが、サムライの中に凄い切れ者がいるそうです。 今回、その者が軍勢を率いているのでしょう」

「すぐに救出部隊をだそう。 私も行こう」

「お待ちください、カケル様。 観察地点まで正確に読んでいるような相手だとすれば、こちらが奪還作戦をすることも読んでいるでしょう。 安易に行動すれば失敗するでしょう。 もしかしたらカケル様の性格を読んで、出てくるカケル様が本当の狙いと言うこともあり得ます」とスウゲン。

「何だって、じゃあどうすればいい」 俺はとにかくすぐに救出しなければという気持ちだけが先走り、冷静に考えられなくなっていたようだ。


 (めずらしくカケル様が、冷静さを失っている。 ユウキ殿は元からの友人とお聞きしているが、それだけカケル様にとって重要な人物と言うことか。 もし捕らわれたのが私だったら、どうだったのだろう) スウゲンはふとそんなことを考えてしまった。


 「恐らく二人は、戦場から銀の王都へ護送されるでしょう。 我々はそこを襲うしか有りませんが、向こうもそれに対して準備をしていると考えられます。 これはある意味向こうの指揮官との知恵比べでも有るわけです」とスウゲン。

「分かりました。 セシウス、トウリン、スウゲンで作戦の立案をお願いします」

「かしこまりました。 一つ確認したいのですが、今でも念話は可能ですか」とスウゲン。

「その後は、通じなくなりました」とジュリアン。

「交信出来ないような環境に置かれている可能性が有りますね」とトウリン。


 その後、3人は3時間後に、俺に作戦を提案してきた。

「分かりました。 これで行きましょう。 ただし、私も行きます」

「しかし、カケル様が本当の標的の可能性もあるので、それは止めていただきたい」とトウリン。

「いや、ここでじっとしているなんてできない」

「ふう、やはり言ったとおりだろう。 こうなったらカケル様ありきで作戦を進めるしかない」とセシウス。

「承知いたしました。 ですが、万一の時にはまずご自身が避難されるようにお願いいたします」とスウゲン。

「分かりました」


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