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14-5 作戦会議

 戻ると直ぐにユウキとセシウス、トウリンで作戦について検討に入ってもらった。 セシウスの提案で、それにスウゲンも加わってもらった。 そして3日後、緑のレーギアで会議が行なわれた。 会議には藍のレギオンからはバウロ、青のレギオンからはミーアイ、フィーゲル、セリナも出席していた。


「今回の敵の軍勢はどれ位になると見ていますか」と俺。

「恐らく構成までは分かりませんが、総勢10万ほどの兵が出兵の準備を進めているとの情報が入っています」とトウリン。

「10万だと」とバウロ。

「それに対してこちらは?」とアドル。

「緑のレギオンで9千、藍のレギオンから3千、青のレギオンから5千、各種族から約8千としても約2万5千というところです」とトウリン。

「2万5千対10万か」とバウロ。

「しかも竜人族は人族よりも身体能力が高いので、10万ということは、人族の20万に相当すると言われています」とスウゲン。

「それじゃあ、全然勝負にならないじゃあないですか」とミーアイ。

「どうするつもりですか」と俺。

「戦いません」とセシウス。

「えっ」と一同が同時に声をあげた。

「戦わないと言うのは語弊があります。 まともには戦わないという意味です。 作戦はトウリン殿が説明されます」とユウキ。

「それではご説明いたします・・・・」 トウリンが話し始めた。


「うーん、良くそんな策を考えたものだ」とフィーゲル。

「毎回、うちは綱渡りみたいな作戦が続くな。 弱小勢力はつらいな」と俺。

「もう我々は弱小とは見られておりませんよ、カケル様。 あなた様は実質3つのレギオンを支配下に置かれております。 つまり四分の一を押さえていることになります。 まだ兵力こそ少ないですが、他のレギオンからすればもう無視できない勢力と見られているのです。 ですから今回、黒の王も足下をすくわれないように十二分な兵で攻めようとしているのだと思います」とスウゲン。

「なるほど、それじゃあ今回は敵の油断を突くと言うわけにはいかないということですね」

「はい、ですから今回は10万の軍とまともにぶつからないと言うことが重要になってきます」

「分かりました。 今回はこれで行きましょう。 既に口火を切る兵が送られています。 トラブルを起こすためにグーツ族に嫌がらせを始めているという報告も上がっています。 時間がありません、皆さん早速準備を進めてください」 俺は決断を下した。

「承知いたしました」

 一同は各レギオンに戻り準備に取りかかった。


 俺はユウキとトウリン、それに5百名の工兵部隊と共に、森の東部に広がる平原にゲートを利用して移動した。 平原の中を流れる二本の川が合流する場所があり、そこが山になっている部分があるのだ。 今回はそこに砦を構築してろう城する作戦だった。 トウリンは早速、部隊長のコーセルに指示して具体的な作業に取りかからせた。


 俺はユウキと共に再度グーツ族の街へ訪れ、族長に砦の構築作業への支援を依頼した。 族長は支援を約束し、人手が集まり次第、ユウキと共に移動することになった。 俺は話がまとまると、とりあえずレギオンに戻った。


 アドルやアビエルやハルは、また出兵の要請のために戻っていった。


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