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 ふふふふふふふふ


 うふふふふふふふふふふふふふ!


 うへ!

 うへへへへへへへへへ!!


 ついにこの時がきた。

 私は学校のコテージで、ラーメンをすする。


 んー!美味い!!これこれこれこれぇ!

 この味を求めてたのだ!



 何が起きているかと言うと、かれこれ一ヶ月前、吉本ゴミ箱事件が起こり、結果私は紫藤と行動を共にした、その時気付いたのだ。

 こいつの車なら、コンビニに寄れるのではないかと、、!そして思いたったらすぐ行動!紫藤のケツをカンチョウし、紫藤の急なトイレ要求の末、止むを得ずコンビニに入った。私は紫藤を心配するフリをしながらカップ麺を購入。すぐさま鞄にしまった。


 しかしながら食べるところがなかったのだ。

 ゴミで見つかるし、匂いも問題なのだ。

 この気持ちが分かるか!目の前にあるのに!触れるのに!食べれないこの切なさを!!!


 だが、神は私を見放さなかった。


 コテージは予約部屋というのがあり、コテージを使う資格がある者なら誰でも使える。鍵もかけれるし、お湯もある。

 資格?詳しい区切りは知らんが、イリスの会に呼ばれるほどの財力があるなら余裕らしい。そもそもコテージはちょっと難しい場所にあるので、存在を知っている人の方が少ないようだ。

 2階は全て部屋になっており、予約制だそうだ。


 そして今私はようやく、カップ麺を貪っている。学校なら焼却口に持っていけばゴミの心配もないからな。

 美味い!!!これからも愛用するぞ!しかしカップ麺を買う手段は考えねばならんなぁ、、





 そして今日も何故か紫藤の車でマイホームへ、、


「何故、琥珀院様までいらっしゃるのでしょう?」


「僕も今日用事ないから、瑠璃坂さんの家にお邪魔したいなぁと思って、」


 私の意思関係なく決定なのか。断られるとか迷惑とか思わないわけ?これだからイケメンは。


「そういえばこの間は桐の車の座席に鉛筆が転がってて、桐のおしりにささっちゃったんだって?」


「え、えぇ、運悪く、偶然あったようで、」


「ふうん?車に鉛筆が偶然、ねぇ、、」


 気付いているのか!?私の仕業だと、、!?

 余談だがあれから紫藤の車はトイレ付きになった。


「あ、僕そういえば瑠璃坂さんに聞いてなかったけど、僕も瑠璃坂さんの家に行っていいかな?」


「もちろんです」


 うふふっと上品に微笑んでおく。


 家に帰ると我らが妖精さん、樹が出迎えてくれた。キュン!!


「せいらおねーさまー!」


 トテトテと歩いて私に抱きつく。妖精ぃぃぃぃぃ!!!!!可愛い!


「樹に出迎えて貰うなんて姉さん幸せだわ、学校の間は樹に会えなくて、とっても寂しかったのよ?さぁ、一緒におやつ食べましょうね?」


「うん!えへへ。あ、しとうさまこんにちは。」


「まぁ樹ったらご挨拶上手ね」


 紫藤にも笑顔で話しかけるなんて、、なんて出来た弟なんだ!馬鹿が写ってはいけないからあんまり話しては駄目よ。


 応接室にて待ってもらう。私は着替えのため、席を外した。


「しとうさま、さいきん来すぎ〜〜!僕とねーさまの時間少なくなっちゃうじゃん」


「お前は相変わらず猫かぶりしてるのか。」


「ちがうよ。ねーさまの前では自然となっちゃうの。僕とねーさまがラブラブだからしとうさまの入る隙なんてないのにぃ」


「いつもながら邪魔扱いしやがって、、」


「ほんとうのことだもん。」



 私が応接室に入ると、紫藤と樹が楽しそうに

 話している。ずるい!


「お待たせしました。お茶とお菓子も一緒に持ってきましたわ」


「ありがとう、瑠璃坂さん。」


「あら、樹ったら私の代わりに紫藤様たちの相手をしてくれてたの?ありがとう」


 気遣いまでバッチリね!さすが私の弟!


「はい。でも、おにーさんへのご挨拶がまだでした。初めまして。瑠璃坂 樹です!」


「初めまして、琥珀院 蓮です」


 上手に挨拶出来た樹をべた褒めする。可愛い!!頭も撫でる。樹がぎゅっと抱き着いてくる。んー!!!妖精!!!きゅん!!


 みんなで談笑しながらおやつを食べる。四人で食べるとあっという間だなぁ、、今日のお菓子はクッキーとマフィン。大皿で持ってきて、小皿にとって食べていた。


「ぼく、おかわり!」


「ふふ。樹は食べ盛りね。私がとってあげるわ」


「いや、俺が近いからとろう。」


 確かに紫藤の席が一番近いが、お客様にやってもらっていいかな?まぁ紫藤だしいっか。


「どれくらいだ?」


「んーと、小人さん8人分くらい!」


「、、、、、、」


「何してるんですか、紫藤様、樹が待ちくたびれてしまいます。ほら、早く。」



 小人さん8人分もって来いや。



 その夜、コンコンと聞こえ、ドアを開けると麗しの樹が枕を持って立っていた。


「せいらおねーさま、怖い夢見ちゃって一緒に寝てもいい?」


「まぁ!大変!いいのよ。いつでも来て!さぁ、一緒に寝ましょう?怖かったでしょう」


 怖い夢のあとは私もよくお兄様の部屋に突撃したものだ。

 樹を抱きしめるようにして、ベッドに一緒に寝る。



「せいらおねーさま、しとうおにーさんとこはくいんおにーさん仲良いの?」


「どうなんでしょうね」


 仲良いというのはなんか違うなぁ、、


「あのね、最近しとうおにーさんがたくさん遊びにきてるから、ぼくより仲良くなったら寂しいなぁって、、」


 樹がしゅんとした表情になる。


「まぁ!そんなこと天地がひっくり返ってもないわ!樹の方が何億倍も仲良しよ!」


「ほんとうに?」


「もちろんよ!」


「じゃぁ、これからしとうおにーさんとの会話に、僕のはなし1回は入れてくれる?」


「ええ、いいわ!」


「あと、なにかもらったりしたら絶対にみせてね?こはくいんおにーさんは今んところまだいいや。」


「わかったわ!樹が不安にならないように精一杯頑張るわ!」


「うん!えへへ。」


 可愛い!!!!幸せを感じながら私は眠りについた。












弟ターンでしたぁ〜

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