07
ふふふふふふふふ
うふふふふふふふふふふふふふ!
うへ!
うへへへへへへへへへ!!
ついにこの時がきた。
私は学校のコテージで、ラーメンをすする。
んー!美味い!!これこれこれこれぇ!
この味を求めてたのだ!
何が起きているかと言うと、かれこれ一ヶ月前、吉本ゴミ箱事件が起こり、結果私は紫藤と行動を共にした、その時気付いたのだ。
こいつの車なら、コンビニに寄れるのではないかと、、!そして思いたったらすぐ行動!紫藤のケツをカンチョウし、紫藤の急なトイレ要求の末、止むを得ずコンビニに入った。私は紫藤を心配するフリをしながらカップ麺を購入。すぐさま鞄にしまった。
しかしながら食べるところがなかったのだ。
ゴミで見つかるし、匂いも問題なのだ。
この気持ちが分かるか!目の前にあるのに!触れるのに!食べれないこの切なさを!!!
だが、神は私を見放さなかった。
コテージは予約部屋というのがあり、コテージを使う資格がある者なら誰でも使える。鍵もかけれるし、お湯もある。
資格?詳しい区切りは知らんが、イリスの会に呼ばれるほどの財力があるなら余裕らしい。そもそもコテージはちょっと難しい場所にあるので、存在を知っている人の方が少ないようだ。
2階は全て部屋になっており、予約制だそうだ。
そして今私はようやく、カップ麺を貪っている。学校なら焼却口に持っていけばゴミの心配もないからな。
美味い!!!これからも愛用するぞ!しかしカップ麺を買う手段は考えねばならんなぁ、、
そして今日も何故か紫藤の車でマイホームへ、、
「何故、琥珀院様までいらっしゃるのでしょう?」
「僕も今日用事ないから、瑠璃坂さんの家にお邪魔したいなぁと思って、」
私の意思関係なく決定なのか。断られるとか迷惑とか思わないわけ?これだからイケメンは。
「そういえばこの間は桐の車の座席に鉛筆が転がってて、桐のおしりにささっちゃったんだって?」
「え、えぇ、運悪く、偶然あったようで、」
「ふうん?車に鉛筆が偶然、ねぇ、、」
気付いているのか!?私の仕業だと、、!?
余談だがあれから紫藤の車はトイレ付きになった。
「あ、僕そういえば瑠璃坂さんに聞いてなかったけど、僕も瑠璃坂さんの家に行っていいかな?」
「もちろんです」
うふふっと上品に微笑んでおく。
家に帰ると我らが妖精さん、樹が出迎えてくれた。キュン!!
「せいらおねーさまー!」
トテトテと歩いて私に抱きつく。妖精ぃぃぃぃぃ!!!!!可愛い!
「樹に出迎えて貰うなんて姉さん幸せだわ、学校の間は樹に会えなくて、とっても寂しかったのよ?さぁ、一緒におやつ食べましょうね?」
「うん!えへへ。あ、しとうさまこんにちは。」
「まぁ樹ったらご挨拶上手ね」
紫藤にも笑顔で話しかけるなんて、、なんて出来た弟なんだ!馬鹿が写ってはいけないからあんまり話しては駄目よ。
応接室にて待ってもらう。私は着替えのため、席を外した。
「しとうさま、さいきん来すぎ〜〜!僕とねーさまの時間少なくなっちゃうじゃん」
「お前は相変わらず猫かぶりしてるのか。」
「ちがうよ。ねーさまの前では自然となっちゃうの。僕とねーさまがラブラブだからしとうさまの入る隙なんてないのにぃ」
「いつもながら邪魔扱いしやがって、、」
「ほんとうのことだもん。」
私が応接室に入ると、紫藤と樹が楽しそうに
話している。ずるい!
「お待たせしました。お茶とお菓子も一緒に持ってきましたわ」
「ありがとう、瑠璃坂さん。」
「あら、樹ったら私の代わりに紫藤様たちの相手をしてくれてたの?ありがとう」
気遣いまでバッチリね!さすが私の弟!
「はい。でも、おにーさんへのご挨拶がまだでした。初めまして。瑠璃坂 樹です!」
「初めまして、琥珀院 蓮です」
上手に挨拶出来た樹をべた褒めする。可愛い!!頭も撫でる。樹がぎゅっと抱き着いてくる。んー!!!妖精!!!きゅん!!
みんなで談笑しながらおやつを食べる。四人で食べるとあっという間だなぁ、、今日のお菓子はクッキーとマフィン。大皿で持ってきて、小皿にとって食べていた。
「ぼく、おかわり!」
「ふふ。樹は食べ盛りね。私がとってあげるわ」
「いや、俺が近いからとろう。」
確かに紫藤の席が一番近いが、お客様にやってもらっていいかな?まぁ紫藤だしいっか。
「どれくらいだ?」
「んーと、小人さん8人分くらい!」
「、、、、、、」
「何してるんですか、紫藤様、樹が待ちくたびれてしまいます。ほら、早く。」
小人さん8人分もって来いや。
その夜、コンコンと聞こえ、ドアを開けると麗しの樹が枕を持って立っていた。
「せいらおねーさま、怖い夢見ちゃって一緒に寝てもいい?」
「まぁ!大変!いいのよ。いつでも来て!さぁ、一緒に寝ましょう?怖かったでしょう」
怖い夢のあとは私もよくお兄様の部屋に突撃したものだ。
樹を抱きしめるようにして、ベッドに一緒に寝る。
「せいらおねーさま、しとうおにーさんとこはくいんおにーさん仲良いの?」
「どうなんでしょうね」
仲良いというのはなんか違うなぁ、、
「あのね、最近しとうおにーさんがたくさん遊びにきてるから、ぼくより仲良くなったら寂しいなぁって、、」
樹がしゅんとした表情になる。
「まぁ!そんなこと天地がひっくり返ってもないわ!樹の方が何億倍も仲良しよ!」
「ほんとうに?」
「もちろんよ!」
「じゃぁ、これからしとうおにーさんとの会話に、僕のはなし1回は入れてくれる?」
「ええ、いいわ!」
「あと、なにかもらったりしたら絶対にみせてね?こはくいんおにーさんは今んところまだいいや。」
「わかったわ!樹が不安にならないように精一杯頑張るわ!」
「うん!えへへ。」
可愛い!!!!幸せを感じながら私は眠りについた。
弟ターンでしたぁ〜