表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/34

23

進まない。

書いても話が進まない。息抜きに別の話を書いてしまいたい衝動。

タイトルは「側姫ならいいけど 」と「人を呼ぶときにプシュッの掛け声は必要か?」のどっちがいいかな

「星羅?次こっちね」


「はい!かしこまりました!」


 私は今デートにきている。と言っても男女で買い物に行くことを全てデートと呼ぶのならば、であるが。


 体育祭後こってり絞られた私は1日琥珀院の奴隷となった。(星羅主観)


「喉乾いたなぁ」


「こちらにお飲み物のご用意が!」


「、、、、別に主従のようにならなくていいんだけど」


「いいえ、本日は誠意をもって謝罪の意をお伝えさせていただきたく存じます!!」


 はぁ、と琥珀院がため息をつく。存分に罪悪感にかられるが良い!この私を連れまわすお前がな!!!!くそっ本当なら今頃樹いつきたんとラブラブだったのに!!


 と思いながらお店に入ると女性物のお店だった。


「これと、これ、どっちが貰って嬉しい?」


 ブローチを手に持って琥珀院が尋ねる


「誰にですか?」


「秘密」


 意味ありげな微笑みで試すように聞く琥珀院。誰かにプレゼントする用事でもあるのだろう


「それでは選べません」


「星羅の単純な好みでいいよ?」


 プレゼントの相手のことは聞かれたくないのだろう。好みでいいと言われてもなぁ


「そもそもブローチは好きではございません。1つ持っていればいいかと。パーティーのドレスにはすでに飾りが付いているものも多いですし、他の令嬢もそうですが、付ける機会もないです」


 拍子抜いた顔をしていたが、


「うん。それでいいんだよ」


 片思いでもしてるのか?もしくは取引先など懇意にしなくてはならないが勘違いさせたくない相手かな


「そもそも好きじゃないので好みはありません。そして秘密と仰っしゃられては選べません」


 と念を押すと

 

「じゃぁ今の気分で」


 とのうのうと言う琥珀院に私はため息をつき、


「どこぞの誰にあげるのかは存じませんが、プレゼントという物を人に選ばせるのならば、年齢層、職業、普段の洋服、人柄、雰囲気、令嬢であるならば階級、その方との関係性を踏まえて相手方の好みやプレゼントの程度を精査して選ぶものです。私は何も知らず選ぶような無責任なことはしたくないです。秘密にしたいのならば自分の責任でお選びください」


 琥珀院が先方の気に入られなかったからって人のせいにする様なやつではないのは知ってるが、私に非がちょっとでもある状態なんて負に落ちん!!


 琥珀院は豆鉄砲を食らったハトのような顔をして


「ふはっ!あはは」


 腹を抱えて笑い始めた。なんかムカつく。


「そうだよね。星羅ってそういう子だよね」


「はあ」


 生返事になってしまった。意味がわからん


「買い物に付き合った自分へのプレゼントとか考えなかった?」


「思いませんよ。そんなこと。私はプレゼントされるならば消え物がいいですし。ブローチなんてプレゼント捨てるのも悪い気がするし、貰いたくないですね。物ならば自分で選びます。私へのプレゼントだったのでしょうか?」


「まぁ、星羅へのプレゼントじゃないけどね」


 なら言うな


「父が懇意にしてる家のお嬢さんの誕生日なんだ。婚約者に、って話もでてるみたいだから当たり障りない物がいいと思ってね」


「なるほど。琥珀院様は馬鹿なんですか?」


「は?」


 おっと。


「当たり障りのないもの、ということは婚約者になりたいわけではないのでしょう?でしたら物はやめたほうが良いかと。消え物類、バスセットか、健康を考えた消耗品が当たり障りないものですよ」


 だからストーカーに会うんだよ〜と濁して言えばキラキラスマイルが錆びついた。


「星羅に選んでもらおうかな」


 ドッと疲れたように言う琥珀院に同情の眼差しを向けながら


「申し訳ございません。お言葉ですが琥珀院様に好意を抱いていれば何をプレゼントしてもいい解釈にしかならないことを理解して頂ければお選び致します」


 私たちの頭には琥珀院のストーカー新井さんの事しか頭になかった。


 私はちょっとした悪戯心で


「やっぱりぃ〜、ダーリンがぁ選んでくれた物の方がぁ〜嬉しいかもぉ〜?」


 と新井さんの口調を真似てみるとキラキラスマイルをこれでもかと言うほど浮かべて


「僕に好意を持ってる人全員に思い人が星羅だと言ってもいいんだよ?」


 と脅してきた。そんな事が噂になれば例え瑠璃坂であろうと学園に居場所はなさそうだ。毎日謎のスナイパーに狙われる様なもの!スミマセン。調子乗りました。クワバラクワバラ。



 当たり障りのないと思われる物を選び、付き合わせたお礼にと高級スイーツを奢ってもらい、私の謝罪ツアーは終わった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ