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見捨てないで下さいぃぃぃ!!!
忙しくて更新が滞ってしまいましたが、更新する気あるんです!いや、本当、明日から本気出すとかではなく本当に更新する気あります!
そしてブックマーク増えてました!わーい!ありがとうございます!
暖かく見守ってくださる皆様に感謝ですっっ!
るんるんるん!
私はお洒落をして待ち合わせに向かう。
髪型変じゃないかな?
靴も服も大丈夫かな?
鞄も大きすぎず、小さすぎずだよね??
何度も鏡をみて自分の姿を確認する。
先ほどもお兄様と樹に確認し、問題ないのはお墨付きだ。
よし!行くぞ!
そう、私はこれからデート!お相手は紫藤家の美人メイドさんさっ!紫藤が風邪の時に約束したもんね!
デートだからってことで電車に乗るぜ!って言っても瑠璃坂の娘だから防犯上の理由で駅までは車で、駅でメイドさんと合流してから自由なんだけどね。
楽しみ、楽しみ楽しみ〜!
「星羅様」
美人メイドさんが私服で私の名前を呼ぶ。
「嫌です、プライベートの時くらい様つけやめてください!」
「ふふ、でしたら星羅さんとお呼びさせて頂こうかしら」
「では私も百合さんとお呼びしても?」
「もちろんですわ」
百合さんはネイビーのワンピースに包まれ今日も今日とて美人!あぁ幸せ。
百合さんと都会の街を歩く。
百合さんの全てが素敵に見える、、上着を着ないで肩にかけるだけのファッション、雑誌で見たときはいやちゃんと着ろよ、何のための上着だよ!っと突っ込んだものだが、百合さんがするととてもお洒落で可愛いくみえる。こんど私もやってみようかな、、
「星羅さんはいつもどういう所にお出かけするの?」
「私は普段は車でお店やデパートに直行したり、欲しいものがある時はネットで買うことが多いのであまりショッピングには出かけないんです。カフェなどはお兄様や紫藤様、琥珀院様とたまに行きます。百合さんは普段はどちらに?」
「実は、これを言うと星羅さんには幻滅されてしまうかもですが、私はそんなに裕福な家の出ではなくて、どちらかというと庶民に近い所の家の出身なんです。なので、電車にのってフラフラっとショッピングをしたり、安い服の可愛いのを何件も見たりしてました」
なんと、!百合さんからは立ち振る舞いも合わせてそんな感じだったとはつゆほども思わなかった。わかってはいたけど人は生い立ちというか、生まれじゃないなぁ
「百合さんが庶民に近い生まれだからといって、私が百合さんを幻滅することはございません。百合さんは百合さん。それは変わりませんわ」
私が好きになったきっかけはあなたの顔ですよ。顔。憂い顔の百合さんも素敵。げへへ
「星羅さん、、。実は星羅さんのキラキラした瞳で見られる度、そんな風に星羅さんに見てもらえる人じゃないのに、と感じていましたの。星羅さんに今日そう言ってもらえてなんだかスッキリしましたわ」
「今日は色んな百合さんが見られてむしろ嬉しいです」
ふふふと笑いあって私たちはショッピングを楽しむ。
ふらっとお店に入って、これ似合う、あっちのお洋服も似合いそう、などキャピキャピする。百合さんが素敵すぎて、幸せで星羅、鼻血出そう。ラブラブデートだ。
同じブランドでお揃いの財布を買う。中学生の私とお揃いなんて恥ずかしくないのかな?と思ったけど、百合さんも嬉しそうにしてくれるのでそんな気持ちはどっか言ってしまう。ま、高級ブランドだからそんなこともないよね!百合さん、今は紫藤家の重要メイドなのでなかなか懐も暖かいようだ。
お洒落なカフェに2人で入る。色違いのお洋服も買ってホクホクだ。
「百合さんは今彼氏さんいらっしゃるのですか?」
私はガールズトークを始める。百合さんはどんな人が好きなんだろう、気になるなぁ
「ふふふ?彼氏、ねぇ。そんなものもいたかしら。」
今までかつてないほどの黒い笑いに私は目をそらす。百合さん?何があったんですか?
慌てて私は話をそらす。
「そ、そういえば今日は晴れて良かったですね!台風が近づいてきているようなので、もう少し先でしたらこんな素敵なショッピングが出来なかったやもしれませんし」
「そうねぇ。本当に今日は楽しいわ」
百合さんはいつもの百合さんに戻ってくれた。ほっ。
「ねぇねぇ!」
「なんだよ」
後ろの席のカップルの会話が聞こえてくる。
「暇だから、しりとりしよ!」
「いいよ、しりとり」
「んー、りす!」
「んー、す、かぁ。じゃぁ好き」
「もう!けんちゃんったら!これじゃぁしりとりにならないじゃん!」
「そうかな?」
「じゃぁ次なぞなぞね!私の好きな食べ物はなんでしょう!」
「え?パンでしょ?」
「ぶっぶぅー!正解はカレー(彼)!」
「、、、帰ったら召し上がれ?」
「もうっ!」
百合さんが紅茶の音をカチャン、とたてる。
「ねぇ星羅さん。台風の進行方向は丁度この辺じゃなかったかしら?」
と冷たい顔で言い放った。そんな表情も素敵です。
「百合さん、そろそろ出ましょうか。」
けんちゃんたちカップル、台風に気をつけてね?
お兄様と樹のお土産プレゼントを一緒に選んでもらう。
「あれ?星羅ちゃんじゃん」
百合さんがお手洗いに行っているので1人でネクタイを見ていると声をかけられた。
「翡翠様!」
お兄様のお友達の私の好みドンピシャの人!私服がカジュアルだけどフォーマルさがあって、カッコ良い!!!あぁ、一発やって、、いけないわ、星羅、私には翠斗がいるじゃない!
「あれ?1人?薫と一緒?」
「いえ、今日は素敵なお姉様と一緒なんです」
「そうなんだ、あ、丁度良いや。こっちのネクタイピンとこっち、どっちが良いと思う?」
「プレゼントですか?翡翠様がつけるのですか?」
「自分用だよ」
「でしたら、こっちのネクタイピンをつけている翡翠様を私は見たいです。」
「、、、言い方が上手いね。思わず惚れそうだったよ。そうやって何人の男を落としたのやら」
「何を仰るんですか。翡翠様こそ、そうやって女の子に言うの私で何人目ですか?私を手のひらで転がそうとしないで下さいませ?」
「ははははは!星羅ちゃん面白い子なんだね。もっとお淑やかな子かと思ってた。」
笑顔が素敵!意気投合した私たちはお遊びが発展して2人でアップのツーショットをスマホで撮った。なんか青春ぽい、、いやいや、私には翠斗がいるんだけどさ。なんか、芸能人に写真一緒に撮ってもらった感覚なんだよね。
あ、百合さん!
「では私はこの辺で」
翡翠様と別れ百合さんと合流し、ショッピングを続ける。
ゴーンゴーンと鐘が聞こえる。私がキョロキョロとしていると
「結婚式場がすぐそこにあるのよ。それの音よ」
「そうだったんですね」
「ほら、あそこ」
百合さんの指の先には外階段から降りてくる花嫁と花婿の姿が見える。 ショッピングビルの中からだったので遠目だが白いドレスを着た花嫁が手を引かれている。
通りすがりの親子も結婚式の様子を見ている。
「ママ、何故結婚式の女の人のドレスは皆白いの?」
「白いウェディングドレスは,幸福の色なのよ。人生で一番幸せな日に着るのよ」
その会話を聞いた百合さんがポソッと
「ではその隣の男の人は何故黒い洋服なんでしょうね?」
と呟いた。
「百合さん、帰りましょうか」




