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10話の電話で話すところを書き直しました!

投稿して30分くらいでなおしてあります!もしよろしければ確認お願いします!



 僕はしがない小学生だ。

 このクラスにはというか学校には逆らってはいけない人達ががいる。


「きゃー!今日も素敵よ」

「ちょっとこちらを向いたわ!私へのアイコンタクト!?」

「目の保養ね、紫藤様」


 とこの様に女子から絶大な支持を経ている紫藤桐。黒髪さらっとして黒目の騎士って感じの人。基本は男子としか話さないし、取り巻きの女子達はそれこそ存在を無視されているレベル。


「あら、琥珀院様の方が素敵よ。」

「そうよそうよ!あ!ほら!来たわ!」

「きゃーー!!笑顔が素敵!」

「本当に王子様のようね!」


 女子達のほとんどがこの様に、紫藤派か琥珀院蓮派に分かれている。琥珀院はまさに王子様。茶色の髪と瞳で本当にどこか外国の王族じゃないかと思う。誰とでも分け隔て無く会話をするので好意を持っている子が多い。あ、ほら今、両手塞がってる子のドア開けてあげた。あのメガネの子はきっと恋に落ちたね。


「星羅様もそう思わない?」


「あら、星羅様は紫藤様派よね?仲もよろしいし、頻繁に紫藤様のお車で一緒に帰っているのを見かけますわ!羨ましい!」


「琥珀院様派よ!だって、よく会話をしているし、琥珀院様は星羅様にはご自分から挨拶しますわ!それに琥珀院様とお買い物してる姿を見かけた人もいますわよ!」


「ねぇ?星羅様!」

「星羅様!」


「まぁ、皆さん落ち着いて?どちらも魅力的な方だとは思いますわよ?」


「星羅様!どちらもではなく、誰が一番素敵な殿方だと思われるのですか!?」


 あたりがシーンとなる。みんな星羅さんの返事に興味津々だ。


「誰が一番、、、もちろんお兄様と樹です!!!!お兄様ったら今日もとても素敵でしたの!車から降りるときに私に行ってらしゃいと不意打ちでほっぺにキスをくださいまして、、もうっもうっ!もちろん私もすぐにお兄様の鼻にキスを返しましたわ!それに樹が対抗して、下駄箱に別れるときに手を引っ張って私を木陰に座らせたかと思ったら、上から乗っかっておでこにキスを、、きゃっ!樹は私より小さいから普段は上目遣いを見ることが多かったのだけれど、今日は私が見上げることになって、、普段とは違うシチュエーションにドキドキしてしまいましたっ!!きゃっ!」



「、、、、、、、、、、、、、、」


 と、この様に瑠璃坂星羅さんはいつも男の人の話題に関しては兄弟を出される。五代名家はこの学校にはこの3人が揃っており、学校でも、それ以外でも絶大な権力を持っている。その他にもイリスの会のメンバーは多大な権力を持っているが、五代名家には叶わない。そしてそのうちの2人が星羅さんに好意を持っていることはもう周知の事実だ。友情なのか恋愛なのかはまだ明確にはされていないが、時間の問題だろうと思う。


 この前、紫藤派のファンのリーダー、藤村さんが星羅さんを連れて行った時は2人ともすぐさま追っていった。星羅さんは弟さんとすぐにどこかに行ってしまったが、残った紫藤様のお怒りはすさまじいものだった。紫藤様が藤村さんに罰として、おそらく行ったことがないであろうコンビニでジョリジョリくんという棒アイスを、温めてくださいと店員に言うところをムービーで取られる、という恐ろしいことをさせたらしい。あれは藤村さんにとっては相当な屈辱だったと思う。そして、琥珀院様は「僕は桐ほど優しくないからね?」とご自分のファンクラブの人達に言っており、その後星羅さんを悪意をもって呼び出す人はいなくなった。


 星羅さんは見た目は綺麗な黒髪を腰まで伸ばしており、毛先は緩やかに巻かれている。天使のようだ。ちょっと珍しい灰色の瞳が神秘的で少し垂れがちな目に泣きぼくろまであり、守ってあげたい女の子ランキングはきっと第1位だろう。そんな美少女に話しかけられたらみんないちころだ。


 そんな星羅さんはいつも微笑みをたたえており、自分から話すというよりはみんなの話をニコニコと聞いている。どこの学校もスクールカーストが存在するだろうが星羅さんはそういうのも関係なしに誰にでも話しかけているため、男も女も星羅さんに心酔している人が多い。


 こんな僕は運のいいことに1年生からずっと星羅さんと同じクラスだ。星羅さんは本当に尊敬出来る人で、1年生の時、吉本が孤立しかけていた。そんなとき、星羅さんが吉本をキッカケにしたちょっとしたカケをなさって、吉本が孤立しないよう、さりげなく吉本に話しかけていた。吉本は今ではみんなと仲良しだ。


 星羅さんは可愛い人で、顔にちょっと感情が出るときがある。例えば、瑠璃坂より星羅と呼んでほしいみたいで、星羅さんと呼ぶと嬉しそうにはにかむんだ。それを見てしまった僕たちはほとんど全員が下の名前で呼んでいる。


 そしてなんといっても星羅さんのご兄弟がすごい。星羅さんは多分、この学校で一番可愛い。天使の再来といわれているくらいだ。だから告白も絶えない。星羅さんは出来た人だから誰に告白されたとか言わない人だ。しかし僕たちはいつ告白されたのかほとんどわかる。何故なら告白される前か、後には必ずと言っていいほど、弟さんかお兄さんが星羅さんに会いに来るのだ。お兄さんなんて今では中等部から会いに来るんだから凄い。そして自分たちが一番好きと言う言葉を星羅さんから聞いて、満足気に戻っていく。


 が!!!


 最近、星羅さんに好きな人が出来た模様。

 急に頬を染めてため息をついたり、初恋って叶わないものかしら、とぽそっとこぼしているのだ。

 それはそれは凄まじい頻度でご兄弟が休み時間に代わる代わる来るのだが、星羅さんは絶対に口を割らない。ご兄弟に、あの星羅さんが、だ!

 今までは誰に告白されていても、さほど気にした様子のなかった紫藤様や琥珀院様も腰を動かした。が星羅さんは口を割らない。昼休みになる度星羅さんをこっそりつけて行っている姿をお見かけするが、いつも見失うらしく、悔しそうに戻ってくる。



 そんな星羅さんの初恋がどうなるのか僕はとても気になる。




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