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養子物語  作者: さかたく
1/2

「ポテトサラダにはソースが合うんです。」

 世の中には親に対して、尊敬する人、鬱陶しく感じる人、また恨みがある人など様々に感じる人がいます。皮肉なことにこういった人たちは親を選べないのだ。要するに、親がいるから幸せになれるとは限らないのだ。


「は~。翔平、やっと内定貰えたー。」

「誠吾良かったな。やっと就活終わったな。どこか遊びに行こうぜ。」

「良いね。俺、甲子園に行きたい。」

「俺も行きたい。あ...でも誠吾の親は大丈夫?」

「それなんだよね。」

「てか、誠吾の親って厳しいよね。どうにかならないの?」

「ならないのだ。」


男の名前は、丸山誠吾。地元から少し離れた地域にある大学に通う4年生。大学までは高速バスで通うという兵だ。彼女なしの至って普通の大学生。ただ親の束縛が無ければの話。


この日、誠吾と友達の翔平は、遊園地に来ていた。

「さすが日曜日、家族連れが多いね。」

「そう言えば誠吾、今日親に何て言って来たの?」

「授業。」

「ハハハ。」

翔平は半笑いをした。

「まあ折角2人とも内定貰ったんだし、今日は思いっきり遊ぼうぜ。」

「うん。」

2人はジェットコースター乗り場に行った。


「2時間待ち・・・乙」

「確かに、子供が多いもんねー。」

「誠吾、俺何か飲み物でも買ってこようか?」

「ああ、お願い。」

そう言って翔平にお金を渡した。翔平は飲み物を買いに行った。

「にしても暑いし、待っているのは辛いなー。」

誠吾の奥で叫び声が聞こえた。

「助けてーーーー。」

誠吾は“何事だ”と思わんばかりに気になった。そして、叫び声を発した女の子が誠吾に向かって走り抱きついてきた。

「な、何?」

「助けてください。セクハラされました。」

「セクハラされた?誰に?」

誠吾は辺りを見回した。

「あの人です。」

女の子は指を指した。指を指した相手は、いかにも変体面した顔の男だった。

「何されたの?」

「お尻触られた。」

「分かった。ちょっと待ってて。」

誠吾は、その男のに向かって走っていった。そしてその男に向かって蹴りを入れた。

「痛い。すいませんでした。申しません。」

男は泣きながら走って遊園地から出て行った。誠吾はジェットコースター乗り場に戻ろうとしたら列が詰められていた。

「げ...翔平に怒られる。」

「あ...あの。ありがとうございました。」

さっきの女の子が誠吾に向かって来た。

「いや。そっちこそ大丈夫?セクハラにあったんでしょ?」

「助けられてかなり安心しました。」

「なら良かった。女の子なんだから気をつけなきゃ駄目だよ。」

「はい。」

「じゃあ俺行くね。」

「本当にありがとうございました。」

誠吾は人の役に立てたことが嬉しかった。



続く

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