表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
突然ですが言霊が使えるようになりました!  作者: 夜桜
『二ノ宮 彩乃の非日常』
33/58

29・ー終幕ー

私が目にしたのは、ストレートに殴り合っているさとりさんと島崎さん。生でアクション映画を見ているような感覚です


「今回の目的はこの人から能力を回収すること。それが終わった以上ここにいる必要はないのですが」


ディナさんが化け物の首を掴み、後ろへ投げ捨てました。そして、私の目をまっすぐに見つめて


「ついでに、あなたの能力も頂こうかしら」


鎌を構えるディナさん。もう、私には体力がなくて避けれるか心配だなぁ〜、とか悠長に考えつつ

ブンッ

ディナさんの鎌が私の頭へと振り落としましたが、私は鎌の刃を両手で挟み頭に振り落とされないように踏ん張りました。真剣白刀取りだね


「ていっ!」


鎌の刃を横に逸らして、ディナさんとの距離を開けます。よし、今、鎌を触った


「【鎌】」


私はディナさんと同じ大きい鎌を手に持ちました


「いけっ!がいこつサーカスだん☆」


「メアリーちゃん⁉︎」


なんと、鎌を出した瞬間、メアリーちゃんが骸骨サーカス団を出したのです


「さっき、助けたでしょ?」


「でも、ディナがおねえさんの、のうりょくがほしいって、いってるもん」


一時休戦だったのが今から開始するようだね。しかも、メアリーちゃんの手にはなぜか銃があって


「3対1はずるいよ」


ディナさんの鎌攻撃に加えメアリーちゃんの援護射撃と骸骨サーカス団のサーベルの数々。あっ、足がよろけた。この隙を逃さないとディナさんは素早く鎌を振り上げる。その時、目の前に誰か現れディナさんの鎌を片手で受け止めた


「すまねぇが、こいつには手出さねぇでくれるか?」


「島崎さん!」


でも、さっき、さとりさんと戦ってたよね。島崎さんとさとりさんが戦っていた場所を見ると、さとりさんが地面に埋め込まれていました。島崎さんの能力って絶対、怪力だよね


「ディナー!」


島崎さんから少し離れた上空右斜め上からメアリーちゃんの骸骨サーカス団がこちらに襲いかかって来ましたが、突然、大きくて真っ白な四角い箱が現れ大勢の骸骨サーカス団を四角い箱の中に収めてしまいました


「私の能力もこんな使い方があるのさ。分かったかな二ノ宮君」


白衣にくわえタバコ、やる気のない目。変人科学者のロイさんが高速道路の反対車線に立っていました。それに、ロイさんの後ろには真っ黒な車。あの車はいつも高橋さんと島崎さんが乗っている車です。と言うことは


「たくさんの仲間がいらっしゃるのね」


ディナさんは一旦、島崎さんから数十メートル距離をとって話しかけます。


「ディナ、どうしよう」


「目的の能力は回収出来たので、私達はこれでお邪魔しますね」


「これはー?」


メアリーちゃんが持っていたのは肌が真っ黒から肌色に戻った化け物。そうか、能力が取られたから力は無くなって元に戻ったんだね。それにしても体のあちこちがボロボロで痛そう


「要らないですから、あげます」


「おねえさん、どうぞ♡」


放り投げられた人をうまく受け取れるわけがなく、そのまま元化け物と一緒に後ろへ倒れてしまいました


「それに、種はまだまだありますからね」


なんですかその意味深な発言


「それでは」


ディナさんとメアリーちゃんとさとりさんが幻のように消えると同時に紫色の空はしだいにいつもと同じ夜空に変わりました。辺りをよく見回すと、高速道路には大きな穴がいくつも開き、反対車線を仕切る壁はボロボロに崩れ、もう何もかもボロボロです


「ロイ、まずはここを直せ」


島崎さんがロイさんに命令したのはこのボロボロになった高速道路。一体どうやって直すのかな。あっそう言えば、この前ロイさんが能力は2つ持ってるって言ってたよね。もしかして、そのもう一つの能力で直すのかな。


「高速道路を直す前に、君たちを治す方が先だろ?」


「は?」


「ほら、二ノ宮君だってこんなにボロボロじゃぁないか」


「二ノ宮は高橋からも鍛えられて丈夫だから平気だ」


勝手に決めつけないでください。私だって体のあちこち痛んでますから


「とりあえず、車に乗って戻るよ。ほら、行った行った」


骸骨サーカス団を収めていた四角い箱はいつの間にか消え、ボロボロだった高速道路は元に戻っていた。あれ?さっきまでボロボロだったよね。本当、いつの間に?


「二ノ宮君はお姫様抱っこで車の中に」


「ロイさん、狩りますよ?」


私は持っていた鎌の先端をロイさんの首元ギリギリに当て脅しました。だって、明らかに目が変態だったもん


車に乗ると運転席には、高橋さんがいた


「高橋君、飛ばしてくれ」


「分かりました」


全員が乗ったことを確認するや否やロイさんは高橋さんに指示しました。でも、飛ばしてくれってまさか


私の予想通り、車はものすごいスピードで道路を走りあっという間に私達の本拠地に着いたのはいいけど


「大丈夫?」


高橋さん、心配してくれるのは良いけど、もっとゆっくり走ってくれ。酔いそうだったよ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ