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番外編:話の出処

844字とかなーり短くなってしまった


前の文章と比べたら比でもないです(>_<)

とある、夜の厨房の会話にて


桜屋敷の厨房で60台後半のおじいちゃん料理長と教師の島崎 千夏が机を挟んでたわいもない会話をしていた。


「毎年、桜ヶ丘の生徒さんを見ていると、こっちが若返った気分になりますよ」


「確かに、生徒と関わっているとそんな気持ちになりますね。そう言う料理長さんもお若いですよ?」


「ははは、先生は上手いですな」


「父親も料理長と同じくらいの歳なので」


千夏は深夜だと言うのに厨房にあった、唐揚げと天ぷらを美味しそうに食べた

その向かえで料理長は1人の生徒を思い出す


「そう言えば、先生のクラスにたくさん食べる女の子がいましたよね?」


「二ノ宮の事ですか?あの子がどうかしましたか?あっ、もしかして大食い過ぎて迷惑とか」


「いえいえ、迷惑だなんて、そんなことは微塵にも思っていないですよ、むしろ我々はたくさん食べてくれる事が嬉しいくらいです」


「そうですか。なんか、二ノ宮を見てると私の父親を思い出すんですよね」


どこか遠く懐かしそうに目を細め、千夏は大人っぽく微笑んだ


「先生のお父さんも大食いなんですか?」


「えぇ、仕事でなかなか会えないですけど、たまに会ってご飯を食べに行くと、もの凄く、それこそ、二ノ宮よりも食べますよ」


二ノ宮よりも食べると聞いて料理長は、呆気にとられていた。それ程二ノ宮は大食いだと分かる


「まぁ、食べる子は育つと言いますからね」


料理長はお茶をすすり、あることを話した


「先生はこの近くにある川と吊り橋についてのお話は知っていますか?」


「いえ、知りません。川と吊り橋ときたらホラー系ですよね?」


意地悪っぽく笑い、料理長の話の続きを伺った。


「はい、これは実話で、その昔、若い男女が恋に落ちてこの森の吊り橋で親に内緒で会っていたそうで……」


「ぜひ詳しく教えて下さいっ!」


目を輝かせながら聞く千夏に料理長は嬉しく物語を語った。


この話を、松永と江本に話すのは、そう遠くない未来のことだった。

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