表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
玉藻前の尾探し譚  作者: 歌多琴
3 蛟、ファッションを語る
64/152

*十

 遠い民家から聞こえるはずもない苦しみの声が上がるのを、それでも彼女は感じていた。


 女魔術師は一人、暗い森の中準備を進める。


 ようやく全身の一部を現したそれは神々しいと言っても過言ではなかった。いや、現に神に近しいモノであるはずだ。このモノにはそれだけの力がある。


 それを具現するように、辺りの空気に一種のエネルギーを感じずにはいられない。それを吸い込むと、肺が圧迫されるような気分になる。


 現にそれは――何と言えば良いのだろうか――妖気、瘴気といった目に見えぬ力の集合として辺りを漂う。いや、この言い方も正しくはないはずだ。……そう。それは神気という表現が適切に思える。


 それらにあてられて、いわゆる拒絶反応に似たそれで近隣の者たちは苦しむのである。しかしそれも当然のことだ。こんなか細い楽園に安寧と住む者にとっては良い刺激……だろう。今一度本来の在り方を思い出せばいい。


 女魔術師は腰に付けたポーチから紙束を取り出し、その一枚を一方の手で握ると、その他を全て空に投げ放った。それらはまるで木の葉のように舞い、そしてそれの周りを囲んだ。




 一人の少年が生んだその存在が悲しく微笑む。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ