*第9話*
ベットにもぐったものの
息苦しい。
とはいっても外には出たくないし・・・。
寝ればいいんだけど、朝の光を見ると寝れないんだよね・・・
「会長、朝飯なにがいい?」
「・・・いらないです」
「食欲ない?」
いや・・・そういうことじゃなくて・・・
「そんなところまで迷惑・・・かけたくないです」
「別に迷惑じゃないよ」
「・・・絶対迷惑ですよ・・・」
「んー・・・じゃぁ、朝飯作って?それならいいだろ?」
「・・・わかりました。」
あたしはベットから這い出てきて
ゆっくりベットから起きた。
「なに、作ればいいですか?」
「んー、なんでもいいよ。会長がつくったものならなんでも」
「じゃぁ・・・」
あたしはキッチンに行き、あるものを確認する。
(会長は家庭科5のA)
パンとハムとチーズと野菜もろもろと・・・(略)
まぁ、パンハムチーズ卵があるならサンドイッチかな。
パンをナイフを取り出し半分に切る。
パンの耳を取って、次に卵を・・・
「かいちょー手際いいね?」
「?!」
後ろを向くと、先輩がニコニコしながら見ていた。
見ていた・・・というか見下ろしながら・・・(鈴羽155cm・哉也178cm)
「かいちょーちっちゃいねー」
あたしの頭をぽんぽんとたたきながら
「人形みたいー」とこれまたニコニコしながら言った。
「どーせちびですよ・・・」
「いやいや、可愛いから大丈夫」
そういうと腕を回してきた。
「なっ・・・え、えと・・・あの・・・」
「少しだけこうさせてくれない?」
その先輩の声は少し寂しそうだった。
「先輩・・・?」
「名前で呼んで」
「いやいやいや!」
「だめ?」
「・・・・哉也・・・先輩?」
「ん・・・」
先輩はなにかを思い出すように、笑い
「おいしいの待ってるよ」と言い残し
リビングに戻ったのだった。
「できましたよー?ってあれ、先・・・哉也先輩?」
お皿をもってリビングにいくと、先輩は見当たらず。
背もたれ越しにソファーをのぞくと
そこには先輩がソファー突っぷして、スヤスヤと寝息を立てて寝ていた。
「看病、してくれてたの、かな」
先輩寝てないんだな・・・
あたしはお皿を机に置いて、先輩に近寄った。
「・・・やっぱり可愛い・・・」
口角があがりっぱなしなことに気づき
即座におろす。
あぶないあぶない・・・。
「哉也先輩ー?朝ごはんできましたよー?」
一応呼んでみるものの、まぁ案の定反応なし。
まぁ仕方ないよね、うん。
先輩を起こさず、お皿をまたキッチンにもっていく。
先輩食べてないのに自分は食べるとかなんか微妙だから
二つをラップして冷蔵庫入り。
「先輩、床いたそう・・・」
そう思って、よっこらしょっと、ソファーにあげる。
あれ・・・むっちゃ軽い・・・
って、なにを考えてんだ。あたしは。
さーて・・・先輩寝てるから
勉強でもしよっかな・・・
そう思い、先輩にタオルケットをかけて
英語の勉強に取り掛かった。